このイベントでは皆さんが実際に体験することで、楽しみながらサ海洋環境課題、海ゴミのことを学べる機会を提供していきます。
[もっと読む…] about 一緒にチャレンジ!美ら海レスキュー2026~つくる・ひろう・学ぶ・守る体験イベント!~深海の世界:光の届かない海の底には何がいるの?
みんなは海の底がどうなっているか、想像したことはあるかな?太陽の光がキラキラ輝(かがや)く浅い海とは違って、深い深い海の底には、真っ暗闇(まっくらやみ)の不思議な世界が広がっているんだ。そこには、私たちが想像もできないような姿(すがた)をした、ふしぎな生き物たちがたくさん暮らしているんだよ。
頭が透明な魚、自分で光を出す生き物、5年以上も何も食べずに生きる虫、口も胃もない巨大なミミズ……。まるでSF映画(えいが)やファンタジーの世界みたいだよね。でもこれは全部、私たちの住む地球の海で実際に起きていることなんだ!
しかも、深海は宇宙(うちゅう)よりも調査が進んでいないと言われていて、まだまだ知られていないことがたくさんあるんだよ。地球の海の平均の深さは約3,800メートル。その深い海の底には、いったいどんな秘密(ひみつ)が隠(かく)されているんだろう?さあ、一緒に深海の大冒険(だいぼうけん)に出かけよう!
この記事で学べること
- 深海ってどんな場所?——光も届かない暗闘と水圧の世界
- チョウチンアンコウやダイオウイカなど、すごい深海生物たちを紹介!
- 暗い海で光る!生物発光(せいぶつはっこう)のふしぎなしくみ
- 深海の生き物はなぜ巨大(きょだい)になるの?深海巨大症のナゾ
- 深海の食べ物事情——マリンスノーと鯨骨群集(げいこつぐんしゅう)
- 高い水圧にどうやって耐(た)えているの?深海生物のすごい体
- 沖縄のすぐ近くにも深海がある!日本の深海のひみつ
- しんかい6500から最新技術まで!深海探査(たんさ)の冒険
- 夏休みの自由研究にチャレンジ!深海をもっと知ろう
深海ってどんな場所?光と水圧の不思議な世界

「深海(しんかい)」って聞くと、なんだか暗くて怖(こわ)い場所をイメージするかもしれないね。でも、深海はとっても不思議で魅力的(みりょくてき)な場所なんだよ。まずは、深海がどんな環境(かんきょう)なのかを学んでいこう。
深海は水深200メートルより深い場所
科学の世界では、一般的に水深200メートルより深い場所を「深海」と呼んでいるんだ(JAMSTEC GODAC – 深海とは)。200メートルというと、東京タワーの高さ(333メートル)の約3分の2くらいだね。「え、たった200メートルで深海なの?」って思うかもしれないけど、海の中ではこの200メートルを境(さかい)に、世界がガラリと変わるんだよ。
地球の海の平均の深さは約3,800メートル。そして世界で一番深い場所は、太平洋にあるマリアナ海溝(かいこう)のチャレンジャー海淵(かいえん)で、その深さはなんと10,983メートル!(Wikipedia – チャレンジャー海淵)。エベレスト山(8,849メートル)をひっくり返して沈めても、まだ山のてっぺんが海底に届かないくらいの深さなんだよ。すごいね!
光の3つの層——有光層・薄光層・無光層
海の中は深さによって、太陽の光の届き方が大きく変わるんだ。科学者たちは光の量によって、海を大きく3つの層(そう)に分けているよ。
有光層(ゆうこうそう):水深0〜200メートル
太陽の光がしっかり届く明るい場所だよ。サンゴ礁(しょう)やカラフルな魚たちが暮らすのは、ほとんどこの層なんだ。植物プランクトンが光合成(こうごうせい)をして酸素を作っているのも、この層が中心だよ。みんなが海水浴やスノーケリングで泳ぐのも、この層の中だね。
薄光層(はっこうそう):水深200〜1,000メートル
太陽の光がかすかに届く「うす暗い世界」だよ。人間の目にはほとんど見えないくらいのわずかな光しかない場所なんだ。ここには太陽の光を少しでも集めようと、大きな目を持つ魚たちが暮らしているよ。この層は「トワイライトゾーン(夕暮れの世界)」とも呼ばれているんだ。
無光層(むこうそう):水深1,000メートル以深
太陽の光がまったく届かない、永遠(えいえん)の暗闇の世界だよ。ここに住む生き物たちは、一生、太陽の光を見ることがないんだ。でも真っ暗だからといって何もいないわけじゃない。自分で光を出す生き物たちが、暗闇の中でキラキラと輝いているんだよ。
ちょっと考えてみよう!
もし太陽の光が1,000メートルの深さまで届かないとすると、海の大部分は暗闇だということになるよ。地球の海の平均の深さは約3,800メートルだから、海の底の大部分は太陽の光がまったく届かない真っ暗な世界なんだ。実は、海の約90%以上が深海と言われているんだよ。地球上で最も広い環境なのに、まだ調査されたのはほんの一部だけなんだ。
水圧——海の中はものすごい押しつぶす力がかかる
深海のもうひとつの大きな特徴(とくちょう)が水圧(すいあつ)だよ。水圧というのは、水の重さで押(お)しつぶされる力のこと。私たちが普段(ふだん)暮らしている地上にも空気の重さによる圧力(「1気圧」という)がかかっているんだけど、海の中では水深が10メートル深くなるごとに、約1気圧ずつ圧力が増(ふ)えていくんだ(JAMSTEC – 海洋観測コラム:深さと圧力)。
これを計算すると、とんでもない数字になるよ。
深さごとの水圧をイメージしてみよう!
- 水深10メートル(プールの底くらい):2気圧——指の爪(つめ)の上に1kgの重りを置いた感じ
- 水深200メートル(深海の入口):21気圧——体全体に自動車2台分の重さ
- 水深1,000メートル:101気圧——指の爪の上に100kgの力士が乗った感じ!
- 水深6,500メートル(しんかい6500の限界):651気圧——体全体にゾウ50頭以上の重さ
- 水深10,983メートル(マリアナ海溝の底):約1,100気圧——1平方センチメートルに約1.1トンの力!
マリアナ海溝の底では、1平方センチメートル(指の爪くらいの面積)に約1.1トン、つまり小型(こがた)の自動車1台分の重さがかかっているんだ。もしも人間がそのまま深海に行ったら、ペシャンコに押しつぶされてしまうよ。それなのに、深海の生き物たちは平気で暮らしているんだから、本当にすごいよね!
深海の水温と5つの層区分
深海のもうひとつの特徴は、水温がとても低くてほぼ一定(いってい)ということだよ。深海の水温は、だいたい2〜4℃くらい。冷蔵庫(れいぞうこ)の中とほぼ同じ温度なんだ。季節(きせつ)が変わっても深海の水温はほとんど変わらないから、深海の生き物たちは一年中、冷たい環境で暮らしているんだよ(Wikipedia – 深海)。
科学者たちは、深海をさらに細かく5つの層に分けているよ。次の表を見てみよう。
| 層の名前 | 深さ | 特徴 | 住んでいる生き物の例 |
|---|---|---|---|
| 中深層(ちゅうしんそう) | 200〜1,000m | わずかな光が届く。日周鉛直移動(にっしゅうえんちょくいどう)する生き物が多い | ハダカイワシ、ムラサキカムリクラゲ |
| 上部漸深層(じょうぶぜんしんそう) | 1,000〜1,500m | 光が完全になくなる。発光する生き物が増える | チョウチンアンコウ、ヨコエソ |
| 下部漸深層(かぶぜんしんそう) | 1,500〜3,000m | 水圧が非常に高い。食べ物が少ない | デメニギス、ラブカ |
| 深海層(しんかいそう) | 3,000〜6,000m | 海底の大部分。水温2〜4℃で一定 | ナマコ類、多毛類(たもうるい) |
| 超深海層(ちょうしんかいそう) | 6,000m以深 | 海溝の中だけにある極限環境(きょくげんかんきょう) | カイコウオオソコエビ、超深海性の微生物 |
出典:JAMSTEC GODAC – 深海とは、Wikipedia – 深海
こうして見ると、深海にもいろいろな「階層(かいそう)」があって、それぞれの深さに適応(てきおう)した生き物がいることがわかるね。さあ、次はいよいよ、深海に住むすごい生き物たちに会いに行こう!
覚えておこう!深海の3つのキーワード
- 暗闇(くらやみ):水深200mを過ぎると太陽の光はほとんど届かず、1,000mを超えると完全な暗闇
- 高水圧(こうすいあつ):10mごとに1気圧増加。マリアナ海溝底部で約1,100気圧
- 低温(ていおん):深海の水温は2〜4℃でほぼ一定。冷蔵庫の中くらいの冷たさ
深海のすごい生き物たちを紹介!

深海には、私たちの想像を超えるような不思議な姿をした生き物がたくさんいるよ。暗闘で高圧の過酷(かこく)な環境を生き抜くために、深海の生き物たちは驚くような進化をとげてきたんだ。ここでは、特に面白い深海生物たちを紹介していくよ!
チョウチンアンコウ——暗闇で光る「提灯(ちょうちん)」
深海生物の中でも特に有名なのが、チョウチンアンコウだよ。頭の上にある釣り竿(つりざお)のような突起(とっき)の先が光る姿は、みんなも映画や図鑑(ずかん)で見たことがあるかもしれないね。
チョウチンアンコウの仲間は世界中の深海に166種も確認されているんだ(東京大学大気海洋研究所 – チョウチンアンコウ)。光っているのは、頭の「エスカ」と呼ばれる器官(きかん)に住みついている発光バクテリア(光る細菌)なんだよ。この光で暗い海の中でエサとなる小魚やエビなどを引き寄(よ)せて、パクッと食べるんだ。まさに「生きた釣り竿」だね!
でも、チョウチンアンコウの本当にびっくりする話はここからだよ。実は、光っているのはメスだけなんだ。じゃあオスはどうしているかというと……なんと、オスはメスの体にくっついて合体(がったい)しちゃうんだ!暗い深海でパートナーを見つけるのはとても難しいから、オスは一度メスを見つけると、メスの体に噛(か)みついて、やがて血管(けっかん)までつながって一体化してしまうんだよ。オスはメスの体から栄養をもらって生きていくんだ。自然界にはこんな不思議な生き方をする生き物もいるんだね。
ダイオウイカ——海の中の巨大モンスター
深海にはとてつもなく大きな生き物も住んでいるよ。ダイオウイカは、全長が最大約18メートルにもなる巨大なイカだよ(Wikipedia – ダイオウイカ)。18メートルというと、大型バスくらいの長さだね。その目の大きさも驚きで、直径(ちょっけい)が約25センチメートルもあるんだ。これはバスケットボールと同じくらいの大きさだよ。こんな大きな目を持っているのは、暗い深海でわずかな光も見逃(みのが)さないためなんだ。
ダイオウイカは長い間「幻(まぼろし)の生き物」と言われてきたんだけど、2012年にNHKの撮影(さつえい)チームとアメリカのディスカバリーチャンネルのチームが、ついに世界で初めて生きたダイオウイカの撮影に成功したんだよ(国立科学博物館 – みんなが聞きたいダイオウイカの話)。水深630メートルの深海で、金色に輝(かがや)く巨大なイカが姿を現したときは、世界中の人が興奮(こうふん)したんだ。
ちなみに、ダイオウイカとよく似た名前のダイオウホウズキイカは、ダイオウイカよりもさらに重い、世界最大の無脊椎動物(むせきついどうぶつ)と言われているよ。2025年には世界で初めてダイオウホウズキイカの生きた映像が撮影されたんだ(ナショナルジオグラフィック – ダイオウホウズキイカ初撮影、CNN – ダイオウホウズキイカ映像初公開)。深海にはまだまだ撮影されていない巨大生物がいるのかもしれないね!
メンダコ——深海のかわいいアイドル
メンダコは、深海に住むとてもかわいいタコだよ。丸くてぺったんこな体で、まるで帽子(ぼうし)かフリスビーみたいな形をしているんだ。普通のタコは墨(すみ)を吐いて敵(てき)から逃げるけど、メンダコは墨を吐くことができないんだよ。深海には暗闇しかないから、墨を吐いても意味がないんだね。また、普通のタコの吸盤(きゅうばん)は2列に並んでいるけど、メンダコの吸盤は1列だけなんだ。深海での生活に必要ないものは、進化の過程でどんどんなくなっていったんだね。
リュウグウノツカイ——人魚伝説のモデル!?
リュウグウノツカイは、細長い銀色の体を持つ、とても美しい深海魚だよ。体長は最大で8メートル以上にもなる、世界最長の硬骨魚(こうこつぎょ)なんだ(Wikipedia – リュウグウノツカイ)。長くてひらひらする赤い背びれと、銀色に光る体は本当に美しくて、昔の人がリュウグウノツカイを見て「人魚(にんぎょ)」や「海の竜(りゅう)」だと思ったのではないかと言われているんだよ。
「竜宮の使い」という名前の通り、まるで竜宮城からやって来た使者(ししゃ)のような神秘的(しんぴてき)な姿だよね。
ダイオウグソクムシ——5年以上の絶食記録!
ダイオウグソクムシは、深海に住む巨大なダンゴムシの仲間だよ。体長は最大約45センチメートルにもなるんだ(Wikipedia – ダイオウグソクムシ)。普通のダンゴムシが約1センチメートルだから、その約45倍!手のひらに乗りきらないほどの大きさだよ。
でも、ダイオウグソクムシが一番有名になったのは、日本の鳥羽水族館(とばすいぞくかん)で飼育(しいく)されていた個体が5年43日間もエサを一切食べなかったという驚(おどろ)きの記録があるからなんだ(サンシャイン水族館 – ダイオウグソクムシ)。5年間何も食べないって、信じられないよね!深海は食べ物がとても少ないから、エネルギーをできるだけ使わずに、少ない食べ物で長く生きる能力を身につけたのかもしれないね。
デメニギス——透明な頭を持つ不思議な魚
デメニギスは、深海で最も不思議な見た目を持つ魚のひとつだよ。なんと、頭の部分が透明なドーム状になっていて、中が丸見えなんだ!透明な頭の中に、緑色に光る大きな目が見えるんだよ。しかもこの目は上を向いていて、頭の上から降ってくるエサを探しているんだ。
透明な頭は、クラゲなどの刺胞(しほう:刺す針のようなもの)から目を守るためだと考えられているよ。こんな不思議な生き物が本当にいるなんて、びっくりだね!
ラブカ——3億年の「生きた化石」
ラブカは、約3億年前から姿がほとんど変わっていないと言われる「生きた化石(かせき)」のサメだよ(Wikipedia – ラブカ)。3億年前というと、まだ恐竜(きょうりゅう)さえ生まれていなかった時代だよ。ウナギのような細長い体にフリルのようなエラを持つ姿は、まるで太古(たいこ)の海からタイムスリップしてきたみたいだね。
ラブカは普通のサメとは違って、口が体の先端(せんたん)についているんだ。大きな口にはたくさんの小さな歯が並んでいて、イカや魚を丸飲みにするんだよ。
深海生物のすごいところまとめ
- チョウチンアンコウ:発光バクテリアと共生、オスがメスに融合するユニークな生態
- ダイオウイカ:全長最大18m、バスケットボール大の目を持つ海の巨人
- メンダコ:墨を吐けない、吸盤が1列のかわいい深海タコ
- リュウグウノツカイ:8m以上の世界最長の硬骨魚、人魚伝説のモデル
- ダイオウグソクムシ:5年43日間絶食の記録を持つ深海のダンゴムシ
- デメニギス:透明なドーム状の頭を持つ不思議な魚
- ラブカ:約3億年前から姿が変わらない「生きた化石」
暗い海で光る!生物発光のふしぎ

深海は太陽の光が届かない真っ暗闇の世界……のはずなのに、実は深海には美しい光があふれているんだよ。それは、生き物が自分の体で光を作り出す「生物発光(せいぶつはっこう)」という能力のおかげなんだ。深海の光の正体について、くわしく見ていこう!
生物発光のしくみ——体の中で化学反応が起きている!
生物発光は、体の中で起きる化学反応(かがくはんのう)によって光が生まれるしくみだよ。ポイントになるのは、ルシフェリンとルシフェラーゼという2つの物質(ぶっしつ)なんだ(東京大学 – どうして深海魚は光を放つの?)。
しくみはとてもシンプルだよ。
生物発光のメカニズム
- ルシフェリン(光のもとになる物質)が体の中にある
- そこにルシフェラーゼ(酵素=こうそ、化学反応を助ける物質)が働きかける
- ルシフェリンと酸素が反応して、光のエネルギーが生まれる
- 美しい青や緑の光が放たれる!
この光は「冷たい光」と呼ばれているよ。電球のように熱くならないんだ。エネルギーのほぼ100%が光に変換(へんかん)されるから、とても効率(こうりつ)がいいんだよ(National Geographic Education – Bioluminescence)。
面白いことに、生物発光は進化の歴史の中で40回以上も独立(どくりつ)に進化していると言われているんだ(NOAA – Bioluminescence Fact Sheet)。つまり、まったく別の種類の生き物が、それぞれ独自に「光る能力」を身につけたということだよ。それだけ深海では「光ること」が生き残るために大切だったんだね。
深海の生き物の90%が光る!
驚くべきことに、水深1,500メートル以深の深海生物の約90%が何らかの形で生物発光すると推定されているんだよ(NOAA – Bioluminescence Fact Sheet、サカナト – 海で発光する魚たち)。90%だよ!深海では「光らないほうが珍(めずら)しい」と言ってもいいくらいなんだ。
光る目的は4つある
深海の生き物たちが光を使う目的は、大きく分けて4つあるよ。
1. エサをおびき寄せる(誘引:ゆういん)
チョウチンアンコウのように、光をエサに使う生き物がいるよ。暗い海で光るものがあると、虫が電灯(でんとう)に集まるように、魚やエビが寄ってくるんだ。そこをパクッと食べちゃうんだよ。
2. 敵をまどわせる(撹乱:かくらん)
ピカッと光って敵をびっくりさせたり、光る液体(えきたい)を出して敵の目をくらませたりする生き物もいるよ。ウミホタルなどがこの方法を使うんだ。
3. お腹を光らせて影を消す(カウンターイルミネーション)
中深層に住む魚の中には、お腹の下に発光器官を持っているものがいるよ。上から見ると、お腹の光が海面からの光と混ざって、シルエット(影)が消えるんだ。これをカウンターイルミネーションというよ。下から敵に見つかりにくくなる、とてもかしこい方法だね。
4. 仲間やパートナーを探す
真っ暗な深海で仲間やパートナーを見つけるのは大変だよね。だから、種ごとに違う光り方のパターンを使って、同じ種の仲間を見つけるんだ。モールス信号みたいだね!
ちょっと考えてみよう!
もし深海の生き物が光を出せなかったら、どうなると思う?エサも見つけられない、敵からも逃げられない、パートナーも探せない……。生物発光は、深海で生きていくための「スーパーパワー」と言ってもいいかもしれないね。ホタルが光っているのを見たことがある人もいるかもしれないけど、深海ではもっとたくさんの種類の生き物が、もっと多様(たよう)な方法で光を使っているんだよ。
なぜ深海の生き物は大きくなるの?深海巨大症のナゾ

深海の生き物を見ていて、「あれ?なんか大きくない?」って思わなかったかな?実は深海には、浅い海にいる同じ仲間の生き物と比べて、ずっと大きくなるものがたくさんいるんだよ。この現象(げんしょう)を「深海巨大症(しんかいきょだいしょう)」というんだ(Wikipedia – Deep-sea gigantism、Discover Magazine – Deep-sea gigantism)。
浅い海の仲間と比べてみよう!
深海巨大症のすごさは、浅い海にいる親戚(しんせき)と比べるとよくわかるよ。
| 比較する生き物 | 浅い海・陸上の仲間のサイズ | 深海の仲間のサイズ | 何倍大きい? |
|---|---|---|---|
| イカ | スルメイカ:約30cm | ダイオウイカ:最大18m | 約60倍! |
| ダンゴムシの仲間 | ダンゴムシ:約1cm | ダイオウグソクムシ:約45cm | 約45倍! |
| カニ | ズワイガニ:約70cm(脚の広がり) | タカアシガニ:約3.8m(脚の広がり) | 約5倍! |
| エビの仲間 | 普通のヨコエビ:約1cm | カイコウオオソコエビ:約34cm | 約34倍! |
スルメイカが30センチメートルなのに、ダイオウイカは18メートル。約60倍だよ!みんなの身長を60倍にしたら……150cmの人なら90メートル。30階建てのビルよりも大きくなっちゃうね。
なぜ大きくなるの?4つの仮説(かせつ)
深海巨大症の原因は、実はまだ完全にはわかっていないんだ。でも、科学者たちはいくつかの仮説(仮の説明)を考えているよ。
仮説1:代謝効率(たいしゃこうりつ)が良くなる
体が大きいと、体の大きさに対してエネルギーの消費(しょうひ)が少なくなるんだ。食べ物が少ない深海では、少ないエネルギーで効率よく生きることがとても大切。だから大きい方が有利なのかもしれないね。
仮説2:低温への適応
深海の水温は2〜4℃ととても低いよね。寒い場所に住む動物は体が大きくなりやすいという「ベルクマンの法則(ほうそく)」があるんだ。体が大きいと、体温が逃げにくくなるからだよ。
仮説3:酸素がたくさん溶(と)けている
冷たい水にはたくさんの酸素が溶(と)けるんだ。酸素が豊富だと、大きな体を維持(いじ)するために必要な呼吸(こきゅう)がしやすくなるよ。だから体を大きくできるのかもしれない。
仮説4:捕食圧(ほしょくあつ)が低い
深海には浅い海ほど多くの敵がいないんだ。敵が少ないと、のんびり成長して大きくなることができるよね。浅い海では大きくなる前に食べられちゃうかもしれないけど、深海ならゆっくり巨大化できるんだ。
深海巨大症:浅海と深海の生き物のサイズ比較(出典:Wikipedia – Deep-sea gigantism、Discover Magazine)
深海巨大症のナゾはまだ解明されていない!
ここで紹介した4つの仮説は、どれも「こうかもしれない」という段階(だんかい)で、まだ「これが正解!」とは決まっていないんだ。もしかしたら、4つの原因が全部組み合わさっているのかもしれないし、まだ誰も思いつかない理由があるのかもしれない。深海巨大症のナゾを解き明かすのは、未来の科学者——つまり、みんなの役目かもしれないよ!
深海の食べ物事情:マリンスノーと鯨骨群集

深海には太陽の光が届かないから、植物が育つことができないよ。じゃあ、深海の生き物たちは何を食べて生きているんだろう?実は、深海にはとてもユニークな「食べ物の供給(きょうきゅう)方法」があるんだ。
マリンスノー——海に降る「雪」
深海の生き物たちの一番大切な食べ物が「マリンスノー」だよ(Wikipedia – マリンスノー、名古屋大学 – 海に雪が降る?)。マリンスノーとは、海の表面近くで死んだプランクトンや生き物の死骸(しがい)、フンなどの小さな粒(つぶ)が、ゆっくりゆっくりと深海に向かって降っていくもののことだよ。それがまるで雪のように見えることから「マリンスノー(海の雪)」と名付けられたんだ。
マリンスノーが海面から深海の底に届くまでには、数週間から数カ月もかかるんだよ。途中でいろいろな生き物に食べられてしまうから、深海の底まで届くのはほんのわずか。だから深海は「食べ物砂漠(さばく)」とも呼ばれるんだ。
化学合成生態系——太陽なしで生きる世界
マリンスノー以外にも、深海には驚くべき食べ物の供給源があるよ。それが「化学合成生態系(かがくごうせいせいたいけい)」だよ(JAMSTEC – 深海にあるもうひとつの生態系、JT生命誌研究館 – 深海もうひとつの地球生物圏)。
熱水噴出口(ねっすいふんしゅつこう)は、海底の地殻(ちかく)から超高温の水が噴き出している場所だよ。その温度は最高で400℃以上にもなるんだ!この熱水には、硫化水素(りゅうかすいそ)などの化学物質がたくさん含まれている。ここに住む化学合成細菌(かがくごうせいさいきん)は、太陽の光の代わりに、この化学物質のエネルギーを使って栄養を作り出すことができるんだよ。太陽なしで生きる世界——まるで地球外生命体のヒントみたいだよね。
熱水噴出口の周りには、この化学合成細菌を利用して生きるさまざまな生き物が集まっているよ。
チューブワームは、熱水噴出口の周りに住む不思議な生き物だよ。白い管(チューブ)の中に赤い体を入れて暮らしているんだ。驚くことに、チューブワームには口も消化管(しょうかかん)も肛門(こうもん)もないんだよ!じゃあどうやって栄養を得ているかというと、体の中に住む化学合成細菌が栄養を作ってくれるんだ。チューブワームと細菌は、お互いに助け合って生きている「共生(きょうせい)」関係なんだよ。
シロウリガイも、同じように体内に化学合成細菌を持つ二枚貝(にまいがい)だよ。エラの中に細菌を飼(か)っていて、細菌が作った栄養をもらって生きているんだ。
鯨骨群集(げいこつぐんしゅう)——クジラ1頭で50年間の生態系
もうひとつ、深海のとても面白い食べ物の話があるよ。海で大きなクジラが死んでしまうと、その体は深海の底に沈(しず)んでいくんだ。これを「鯨落(げいらく/ホエールフォール)」と呼ぶよ(NOAA – What is a whale fall?)。
深海の底に沈んだクジラの骨や体には、たくさんの深海生物が集まってきて、独自の生態系を作るんだ。これが「鯨骨群集」だよ。驚くべきことに、体重40トンの大きなクジラ1頭分の炭素量(たんそりょう)は、マリンスノーの約2,000年分に相当するんだ!つまり、クジラ1頭が沈むだけで、その周りの深海生物たちは何十年も食べ物に困らないということだよ。
鯨骨群集は、大きく3つの段階を経(へ)て変化していくよ。
鯨骨群集の3つの段階
- 移動腐食段階(いどうふしょくだんかい)(数カ月〜2年):ダイオウグソクムシやヌタウナギなどの大きな生き物が集まって、肉を食べる
- 機会種段階(きかいしゅだんかい)(数年〜数十年):多毛類やゴカイなどの小さな生き物が骨の周りに住みつく
- 化学合成段階(かがくごうせいだんかい)(数十年〜50年以上!):骨に含まれる脂肪(しぼう)を分解する細菌が硫化水素を出し、それを使う化学合成細菌が繁殖(はんしょく)。熱水噴出口に似た生態系が生まれる
クジラ1頭の死が、何十年もの間、深海の生態系を支えるなんて、すごいことだよね。大きなクジラは、生きているときも死んだ後も、海の生態系にとってとても大切な存在なんだ。
深海の3つの食べ物源
- マリンスノー:海の表面からゆっくり降ってくる「海の雪」。大部分の深海生物の基本的な食べ物
- 化学合成生態系:熱水噴出口から出る化学物質を利用。太陽の光なしで生きる世界
- 鯨骨群集:沈んだクジラの体で最長50年以上続く生態系。マリンスノー約2,000年分の栄養
高い水圧にどうやって耐えているの?深海生物のすごい体

深海では、ものすごい水圧がかかっていることは前に学んだよね。マリアナ海溝の底では約1,100気圧。1平方センチメートルに1.1トンもの力がかかっているんだ。こんなすさまじい圧力の中で、深海の生き物たちはどうやって生きているんだろう?その秘密(ひみつ)を見ていこう!
「水で満たされたビニール袋」のたとえ
まず、深海の生き物が水圧に耐えられる基本的な理由を、わかりやすいたとえで説明するね(サカナト – 深海魚たちの環境適応、Honda Kids – 深海ってどんな場所?)。
水で満たされたビニール袋を想像してみよう。このビニール袋を深い海に沈めたらどうなるかな?実は、ビニール袋はつぶれないんだ!なぜかというと、袋の外側から押す力(水圧)と、袋の中の水が押し返す力がちょうど釣り合(つりあ)うからだよ。
深海の生き物の体も同じしくみなんだ。体の中が水で満たされていれば、外からどんなに大きな圧力がかかっても、中からも同じ力で押し返すから、つぶれないんだよ。つまり、体の中に空気のような圧縮(あっしゅく)されやすいものがなければ、水圧には耐えられるということなんだ。
深海生物の体の秘密
この「水で満たされたビニール袋」の原理を応用して、深海の生き物たちはいろいろな工夫をしているよ。
TMAO(トリメチルアミン-N-オキシド)
深海の生き物の体には、TMAOという特別な物質がたくさん含まれているんだ。高い水圧がかかると、普通のタンパク質は形が崩(くず)れて働けなくなってしまう。でもTMAOがあると、タンパク質の形を守ってくれるんだよ。TMAOは深海魚の「お守り」みたいなものだね。ちなみに、深海魚独特のにおいは、このTMAOが原因なんだ。
柔(やわ)らかい細胞膜(さいぼうまく)
深海の生き物の細胞を包む膜(まく)は、浅い海の生き物のものよりも柔らかくてしなやかにできているよ。高い水圧で押しつぶされても、柔らかい膜なら形を変えて耐えることができるんだ。
浮き袋がない
浅い海の魚の多くは「浮き袋」という空気の入った袋を持っていて、これで浮いたり沈んだりを調節(ちょうせつ)しているよ。でも深海魚の多くは浮き袋を持っていないんだ。深海で空気の袋があったら、ものすごい水圧でペシャンコにつぶされちゃうからね。
骨と筋肉が少ない
深海の魚は、浅い海の魚と比べて骨が細くてもろく、筋肉も少ないことが多いよ。体を軽くして、少ないエネルギーで生活できるようにしているんだ。そのぶん体はぶよぶよで柔らかくなるけど、深海では速く泳ぐ必要がないから問題ないんだよ。
深海生物の体の特徴まとめ
| 体の特徴 | なぜそうなっているの? | 代表的な生き物 |
|---|---|---|
| 大きな目 | わずかな光も見逃さないため | ダイオウイカ、ハダカイワシ |
| 透明な体 | 敵に見つかりにくくするため | デメニギス、クリオネ |
| 発光器官 | エサを集めたり、敵から身を守ったりするため | チョウチンアンコウ、ホウライエソ |
| 大きな口 | 少ないチャンスで大きなエサを丸飲みにするため | フクロウナギ、オニボウズギス |
| ぶよぶよの体 | 水圧に耐えるため・エネルギー節約のため | ニュウドウカジカ、メンダコ |
| 赤い体色・黒い体色 | 赤い光は深海に届かないため透明に見える。黒は闇にまぎれるため | アカエイラクラゲ、クロカムリクラゲ |
| 長い触手(しょくしゅ)やヒゲ | 暗闇で振動(しんどう)や化学物質を感知するため | チューブワーム、クモヒトデ |
ちょっと考えてみよう!
深海魚が浅い海に引き上げられると、体がふくらんだり、目が飛び出したりすることがあるよ。これは、深海の高い水圧に適応した体が、急に圧力が下がったことに対応できないからなんだ。逆に、浅い海の魚を深海に連れて行ったら、水圧でつぶれてしまうよ。深海の生き物たちの体は、あの過酷な環境に完璧(かんぺき)に合わせてデザインされているんだね。
沖縄のすぐ近くにも深海がある!

「深海」って聞くと、遠い遠い海の話だと思うかもしれないね。でも実は、沖縄のすぐ近くにも深海があるんだよ!しかも、世界的にも貴重(きちょう)な深海環境が広がっているんだ。沖縄の深海と、日本の深海の秘密を見ていこう。
沖縄トラフ——サンゴ礁のすぐそばの深海
沖縄トラフは、沖縄の島々の北西側に広がる海底の大きなくぼみだよ(Wikipedia – 沖縄トラフ、環境省 – 南西諸島・沖縄トラフ)。最も深いところで水深約2,200メートルにもなるんだ。沖縄の美しいサンゴ礁から、ほんの数十キロメートル先に、2,000メートル以上の深海が広がっているなんて、びっくりだよね!
沖縄トラフがすごいのは、ここに複数の熱水噴出口があることなんだ。深海の底から400℃近い高温の水が噴き出していて、その周りにはチューブワームやシロウリガイなどの化学合成生態系が広がっているよ(JAMSTEC – 沖縄熱水海底下生命圏掘削)。沖縄の海の下に、こんな不思議な世界があるなんて、ワクワクするね!
琉球海溝(りゅうきゅうかいこう)——水深7,507メートルの大深海
沖縄の南東側には、琉球海溝という巨大な海溝があるよ(Wikipedia – 琉球海溝)。最も深いところは水深7,507メートル!フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下にもぐり込んでいる場所で、超深海層(6,000メートル以深)にあたるんだ。
こんなに深い海が、沖縄から比較的(ひかくてき)近い場所にあるなんて、沖縄の海は本当にすごいよね。
沖縄で発見された新種——カブキドウケツエビ
2024年には、沖縄の深海で「カブキドウケツエビ」という新種(しんしゅ)のエビが発見されたんだよ(琉球新報 – カブキドウケツエビ発見)。「カブキ」は歌舞伎(かぶき)、「ドウケツ」は同穴(どうけつ=同じ穴に住む)という意味で、カイロウドウケツという海綿(かいめん)動物の中に住んでいるエビなんだ。深海にはまだまだ知られていない新種がたくさんいるんだね!
美ら海水族館で深海に会える!
沖縄の美ら海水族館(ちゅらうみすいぞくかん)には、「深海への旅」というコーナーがあって、約130種もの深海生物が展示(てんじ)されているんだよ(沖縄美ら海水族館 – 深海への旅)。沖縄に旅行に行ったら、ぜひ見に行ってみてね!本物の深海生物に会えるチャンスだよ。
日本の他の深海スポット
日本は四方を海に囲まれた島国だから、深海環境もとても豊かなんだよ。
駿河湾(するがわん)
静岡県にある駿河湾は、日本一深い湾で、最深部は約2,500メートルもあるんだ。ここでは2021年にヨコヅナイワシという全長約1.4メートルの巨大深海魚が発見されて、大きな話題になったよ(Science Portal – ヨコヅナイワシ、JAMSTEC – ヨコヅナイワシ撮影秘話)。深海では食べ物が少ないから、大型の魚はほとんどいないと考えられていたんだけど、ヨコヅナイワシは深海の「頂点捕食者(ちょうてんほしょくしゃ)」——つまり食物連鎖のトップに立つ存在だったんだ。
マリアナ海溝
世界最深の場所、マリアナ海溝のチャレンジャー海淵(水深10,983メートル)は、日本からそう遠くない太平洋にあるよ。この超深海にも生き物がいて、最近の研究では7,564種もの微生物(びせいぶつ)が発見されているんだ(ナゾロジー – マリアナ海溝未知の微生物)。地球上で最も過酷な環境にも、生命は存在しているんだね。
沖縄の深海まとめ
- 沖縄トラフ:最深2,200m。複数の熱水噴出口がある貴重な海域
- 琉球海溝:最深7,507m。超深海層にあたる巨大な海溝
- カブキドウケツエビ:2024年に沖縄で発見された新種の深海エビ
- 美ら海水族館:約130種の深海生物を展示。本物の深海生物に会える!
深海探査の冒険:しんかい6500から最新技術まで

人間は昔から、「海の底はどうなっているんだろう?」という好奇心(こうきしん)を持ち続けてきたんだ。深海を探検するために、さまざまな技術が開発されてきたよ。深海探査の歴史と最新技術を見ていこう!
深海探査の歴史年表
| 年 | 出来事 | 到達深度 | すごいポイント |
|---|---|---|---|
| 1960年 | トリエステ号がチャレンジャー海淵に到達 | 10,916m | 人類初の最深部到達!乗組員はジャック・ピカールとドン・ウォルシュ |
| 1989年 | 日本の「しんかい6500」が運用開始 | 6,500m | 有人潜水調査船として世界トップクラスの潜航能力 |
| 2012年 | 映画監督ジェームズ・キャメロンが単独でマリアナ海溝到達 | 10,898m | 単独潜航でチャレンジャー海淵に到達した初の人間 |
| 2012年 | NHKが世界初の生きたダイオウイカの映像撮影に成功 | 約630m | 幻の巨大イカを初めて映像にとらえた歴史的瞬間 |
| 2019年 | ヴィクター・ヴェスコヴォが五大洋最深部制覇 | 10,927m | 世界の五大洋すべての最深部に到達した唯一の人間 |
| 2025年 | ダイオウホウズキイカの生きた映像が世界初撮影 | 深海 | 世界最大の無脊椎動物の生きた姿を初めて映像に記録 |
| 2026年 | JAMSTECが南鳥島周辺の深海底でレアアース調査を本格化 | 約5,500m | 海底のレアアース資源の実用化に向けた重要な一歩 |
出典:Wikipedia – チャレンジャー海淵、ギネス世界記録 – ヴェスコヴォ、WIRED – ヴェスコヴォの深海旅行記、innovatopia – JAMSTEC南鳥島レアアース
しんかい6500——日本が誇る深海探査船
日本が誇(ほこ)る有人潜水調査船が「しんかい6500」だよ(JAMSTEC – しんかい6500、Wikipedia – しんかい6500)。名前の通り、最大水深6,500メートルまで潜(もぐ)ることができるんだ。
しんかい6500は、パイロット2名と研究者1名の合計3名が乗ることができるよ。小さな丸い窓から深海の世界を自分の目で見ることができるんだ。1989年から活躍し続けていて、世界中の深海を調査してきた日本の誇りだよ。
ちょっと考えてみよう!
しんかい6500は水深6,500メートルまで潜れるけど、マリアナ海溝の最深部は10,983メートル。まだ4,000メートル以上の差があるよね。地球の海で6,500メートル以深の場所はまだまだたくさんあるんだ。日本では次世代の深海探査船の開発も検討されているよ。将来、水深10,000メートル以上まで潜れる日本の探査船が誕生する日が来るかもしれないね!
最新の深海探査技術
人間が直接潜らなくても深海を調査できる技術も、どんどん進歩しているよ。
ROV(遠隔操作型無人探査機:えんかくそうさがたむじんたんさき)
ROVは、船の上からケーブルでつながったロボットで、人間が乗らずに深海を調査できるよ。カメラやロボットアームがついていて、映像を撮影したり、深海の生き物やサンプルを採取したりできるんだ。人間が行けない危険な場所でも調査できるのが大きなメリットだね。
AUV(自律型無人探査機:じりつがたむじんたんさき)
AUVは、ケーブルでつながれずに自分で判断して動くロボットだよ。プログラムされた指示に従って、広い範囲(はんい)の海底を自動で調査できるんだ。海底の地図を作ったり、水温や塩分を計測したりすることが得意(とくい)だよ。
環境DNA(かんきょうDNA)分析
最新の技術として注目されているのが環境DNA分析だよ(JAMSTEC – 深海の謎を解き明かす革新的な手法)。生き物は水の中に自分のDNA(遺伝子情報)をわずかに残しているんだ。海水のサンプルを集めてDNAを分析すれば、実際に生き物を捕まえなくても、「この海域にはどんな生き物がいるか」がわかるんだよ。まるで名探偵のように、水の中の証拠(しょうこ)から生き物の存在を突き止める技術なんだ。
最新の深海発見ニュース
深海探査の技術が進歩するにつれて、次々と新しい発見が報告されているよ。
- 2025年:ダイオウホウズキイカの生きた映像が世界で初めて撮影された(ナショナルジオグラフィック)
- 2026年:ニュージーランド沖の深海で巨大なクロサンゴの群落が発見された(Newsweek)
- 2026年:JAMSTECが南鳥島周辺の深海底でレアアース(貴重な鉱物資源)の本格調査を開始(innovatopia)
- 日本の深海底からは続々と新種の生き物が発見されている(ナゾロジー – 日本の深海底新種)
深海探査の歴史的到達深度の推移(出典:Wikipedia – チャレンジャー海淵、ギネス世界記録)
深海は「第2の宇宙」
人類が月面に降り立ったのは1969年。でも、海底の最深部に人間が初めて到達したのは1960年で、それよりも前なんだ。それなのに、私たちは深海のことを宇宙よりも知らないと言われているよ。海底の地形が詳しくマッピングされているのは、まだ全体の約25%だけ。残りの75%は、まだ人類が詳しく調べていない未知の領域(りょういき)なんだ(笹川平和財団 – 深海生態系はどこまでわかっているのか?)。深海は、地球に残された最後のフロンティア(未開拓地)なんだよ。
深海の自由研究にチャレンジしよう!

ここまで深海の不思議な世界について学んできたみんなに、夏休みの自由研究にぴったりなアイデアを3つ紹介するよ!どれも家にあるもので簡単にできるから、ぜひチャレンジしてみてね(学研キッズネット – 深海の世界をつくろう、自由研究プロジェクト – 深海魚を調べよう)。
アイデア1:ペットボトル水圧実験
深海の水圧を体験しよう!——ペットボトル水圧実験
用意するもの
- 炭酸飲料用の丈夫なペットボトル(500ml)
- 小さなマヨネーズの容器(または小さなしょうゆの容器)
- 水
- 記録用のノート
やり方
- マヨネーズの容器に少しだけ水を入れて、空気も少し残した状態にする
- ペットボトルに水をいっぱいまで入れる
- マヨネーズの容器をペットボトルの中に入れる(容器がギリギリ浮くように水の量を調整する)
- ペットボトルのふたをしっかり閉める
- ペットボトルを手でギュッと握(にぎ)ると……マヨネーズの容器が沈む!手をゆるめると浮く!
なぜこうなるの?
手でペットボトルを握ると、中の水に圧力がかかるよ。すると、マヨネーズの容器の中の空気が圧縮(あっしゅく)されて小さくなり、容器が重くなって沈むんだ。これは深海の水圧で空気が圧縮される現象と同じしくみだよ。深海の生き物が浮き袋を持たない理由がよくわかるね!
発展的な研究
容器の中の空気の量を変えたり、握る力を変えたりして、沈み方がどう変わるかを記録してみよう。表やグラフにまとめると、とても立派な自由研究になるよ!
アイデア2:深海生物図鑑づくり
自分だけの深海生物図鑑を作ろう!
- 深海生物を10〜20種選ぶ:この記事で紹介した生き物を中心に、図鑑やインターネットで調べてみよう
- 1種ごとに1ページ使って記録する:
- 生き物の名前と絵(写真のスケッチでもOK)
- 住んでいる深さ
- 体の大きさ
- 食べ物
- すごい特徴(光る、透明、巨大など)
- 自分が「面白い!」と思ったポイント
- 深さ順に並べる:浅い深海から超深海まで、深さ順に並べると、深さごとの特徴がよくわかるよ
- 表紙と目次を作って完成!
ポイント:ただ調べるだけでなく、「なぜこの形をしているのか」「なぜこの能力を持っているのか」を自分なりに考えてみよう。そうすると、先生もびっくりするような深い自由研究になるよ!
アイデア3:深海ジオラマ工作
段ボールとLEDで深海の世界を再現しよう!
- 準備するもの:段ボール箱(大きめのくつ箱など)、黒い画用紙、青いセロファン、小型LEDライト(100円ショップで買える)、糸、粘土(ねんど)、色紙、のり、はさみ
- 箱の内側を黒く塗る:深海の暗闇を再現するため、箱の内側に黒い画用紙を貼る
- 深海生物を作る:粘土や色紙で深海生物(チョウチンアンコウ、ダイオウイカ、メンダコなど)を作る
- 生き物を吊るす:天井(てんじょう)から糸で深海生物を吊るして、泳いでいるように配置する
- LEDライトで発光を再現:小型LEDライトをチョウチンアンコウの頭や、発光生物の体に取り付ける
- マリンスノーを降らせる:白い紙を細かくちぎって糸で吊るし、マリンスノーを再現
- のぞき窓を作る:箱の横に小さな窓を開けて、青いセロファンを貼る。ここからのぞくと、まるで深海を見ているみたい!
- 各生き物の説明カードを添える
ポイント:深海の層ごとに段を分けて、「中深層にはこの生き物」「深海層にはこの生き物」と配置すると、深海の環境がよくわかるジオラマになるよ。LEDライトを暗い部屋でつけると、本当に深海みたいですごくきれいだよ!
自由研究を成功させるコツ
- 「なぜ?」を大切にしよう:ただ調べるだけでなく、「なぜ深海の生き物は光るのか」「なぜ大きくなるのか」など、疑問を持って考えることが大切だよ
- 表やグラフを使おう:数字のデータは表やグラフにすると、わかりやすくなるよ
- 自分の感想を書こう:「びっくりした!」「すごいと思った!」という気持ちを素直に書くと、読む人にも伝わるよ
- 出典(しゅってん)を書こう:どの本やウェブサイトで調べたかを書くと、研究の信頼性(しんらいせい)が上がるよ
まとめ:深海の世界はまだまだ謎だらけ!
ここまで一緒に深海の世界を冒険してきたけど、どうだったかな?たくさんの驚きがあったよね。最後に、この記事で学んだことをまとめてみよう。
この記事で学んだこと
- 深海は水深200m以深の場所で、太陽の光が届かない暗闇と高い水圧の世界
- 深海にはチョウチンアンコウ、ダイオウイカ、メンダコなど、驚くべき生き物がたくさんいる
- 深海生物の約90%が生物発光する能力を持っている
- 深海巨大症により、浅海の仲間より何十倍も大きくなる生き物がいる
- 深海の食べ物はマリンスノー、化学合成生態系、鯨骨群集の3つが主要な供給源
- 深海生物はTMAOや柔らかい細胞膜など、独自の方法で高水圧に適応している
- 沖縄のすぐ近くにも深海があり、新種の発見も続いている
- しんかい6500やROV、AUV、環境DNA分析など、深海探査技術は日々進歩している
深海はまだまだ謎だらけの世界だよ。海底の詳しい地図ができているのはまだ全体の約25%だけ。残りの75%は、まだ人類が詳しく調べていない未知の領域なんだ。これからの深海探査で、一体どんな新しい発見があるんだろう?
この記事を読んでくれたみんなの中から、将来、深海を探検する研究者や、深海の環境を守る活動家(かつどうか)が生まれるかもしれない。深海にはまだまだ発見されていない新種の生き物がたくさんいるはずだし、私たちの想像もつかないような不思議な現象が起きているかもしれない。
未来の深海探検家は、きみたちだ!
まずは、この記事で紹介した自由研究にチャレンジしたり、水族館の深海コーナーに行ってみたり、深海の図鑑を読んでみたりしてみてね。小さな一歩が、大きな冒険の始まりになるんだよ。
参考文献
- JAMSTEC GODAC – 深海とは
- JAMSTEC BASE – 海洋観測コラム:深さと圧力
- JAMSTEC – しんかい6500
- JAMSTEC – 深海にあるもうひとつの生態系
- JAMSTEC – 沖縄熱水海底下生命圏掘削
- JAMSTEC – 深海の謎を解き明かす革新的な手法
- JAMSTEC – ヨコヅナイワシ撮影秘話
- 環境省 – 南西諸島・沖縄トラフ
- NOAA – Bioluminescence Fact Sheet
- NOAA – What is a whale fall?
- National Geographic Education – Bioluminescence
- Science Portal – ヨコヅナイワシ
- 東京大学 – どうして深海魚は光を放つの?
- 東京大学大気海洋研究所 – チョウチンアンコウ
- 名古屋大学 – 海に雪が降る?
- JT生命誌研究館 – 深海もうひとつの地球生物圏
- 国立科学博物館 – みんなが聞きたいダイオウイカの話
- 沖縄美ら海水族館 – 深海への旅
- サンシャイン水族館 – ダイオウグソクムシ
- ナショナルジオグラフィック – ダイオウホウズキイカ初撮影
- CNN – ダイオウホウズキイカ映像初公開
- Newsweek – ニュージーランド深海の巨大クロサンゴ
- ナゾロジー – 日本の深海底新種
- 琉球新報 – カブキドウケツエビ発見
- innovatopia – JAMSTEC南鳥島レアアース
- Wikipedia – 深海
- Wikipedia – ダイオウイカ
- Wikipedia – しんかい6500
- Wikipedia – 沖縄トラフ
- Wikipedia – 琉球海溝
- Wikipedia – チャレンジャー海淵
- Wikipedia – Deep-sea gigantism
- Wikipedia – マリンスノー
- Wikipedia – リュウグウノツカイ
- Wikipedia – ダイオウグソクムシ
- Wikipedia – ラブカ
- サカナト – 深海魚たちの環境適応
- サカナト – 海で発光する魚たち
- Honda Kids – 深海ってどんな場所?
- 学研キッズネット – 深海の世界をつくろう
- 自由研究プロジェクト – 深海魚を調べよう
- ナショナルジオグラフィック – 水深7千mの超深海魚
- WIRED – ヴェスコヴォの深海旅行記
- ギネス世界記録 – ヴェスコヴォ
- 笹川平和財団 – 深海生態系はどこまでわかっているのか?
- ナショナルジオグラフィック – チリ沖深海生物
- ナゾロジー – マリアナ海溝未知の微生物
- Discover Magazine – Deep-sea gigantism
地球温暖化と海の関係:海面上昇って本当に起こるの?
みんなは沖縄の海に行ったことがあるかな?透き通ったエメラルドグリーンの海、白い砂浜、カラフルなサンゴ礁(しょう)……。沖縄の海は本当に美しくて、まるで宝石箱みたいだよね。でも、こんな話を聞いたことはないかな?「地球温暖化(ちきゅうおんだんか)のせいで、海の水が増えて、いつか島が沈んでしまうかもしれない」って。
「え、そんなことが本当に起こるの?」「海面上昇(かいめんじょうしょう)ってどういうこと?」「沖縄の海はどうなっちゃうの?」——そんな疑問(ぎもん)を持った君たちのために、この記事では地球温暖化と海の関係について、わかりやすく解説していくよ。数字やデータもたくさん出てくるけど、一つずつ丁寧(ていねい)に説明するから、安心してついてきてね!
この記事で学べること
- 地球温暖化のしくみ——なぜ地球の温度が上がっているの?
- 温室効果ガスとは?地球を包む「あったかい毛布(もうふ)」のひみつ
- CO2(二酸化炭素)の濃度(のうど)がどれくらい増えたのか
- 気温が上がると海にどんな変化が起こるのか
- 北極・南極・グリーンランドの氷の「今」
- 海水の「熱膨張(ねつぼうちょう)」のしくみ
- 海面上昇の現在と将来予測——2100年にはどうなる?
- 海面が上がると世界と日本にどんな影響があるのか
- サンゴ礁が消えてしまう?沖縄の海の危機
- 地球温暖化を止めるために世界と私たちができること
- 夏休みの自由研究アイデア3つ
地球が暑くなっている!?温暖化ってどういうこと?

最近、「今年の夏は暑すぎる!」「昔はこんなに暑くなかったのに……」なんて声をよく聞くようになったよね。実は、それは気のせいじゃないんだ。地球全体の温度が、本当に少しずつ上がり続けているんだよ。これが「地球温暖化」と呼ばれる現象(げんしょう)なんだ。
地球の平均気温はどれくらい上がったの?
NASA(アメリカ航空宇宙局:ナサ)のゴダード宇宙科学研究所(GISS:ギス)によると、地球の平均気温は産業革命(さんぎょうかくめい、1750年ごろ)前と比べて、すでに約1.3℃も上昇しているんだ(NASA – Global Temperature)。しかも、2024年は観測史上(かんそくしじょう)もっとも暑い年だったことが確認されているよ(NASA – 2024 Warmest Year on Record)。
日本でも同じ傾向(けいこう)が見られるんだ。気象庁(きしょうちょう)のデータによると、日本の年平均気温は過去100年間で約1.35℃上昇しているよ(気象庁 – 日本の年平均気温)。特に1990年代以降の上昇が目立っていて、みんなのお父さん・お母さんが子どもだったころと比べても、明らかに暑くなっているんだよ。
たった1℃の差がなぜ大問題なの?
「たった1℃でしょ?」って思うかもしれないね。でも、これは地球全体の「平均」の話なんだ。地球全体の平均気温が1℃上がるということは、場所によっては2℃、3℃、あるいはもっと上がっているところもあるということだよ。北極(ほっきょく)では地球平均の2倍以上の速さで温暖化が進んでいるんだ(IPCC AR6 WG1)。
人間の体温で考えてみよう。平熱が36.5℃の人が37.5℃になったら、微熱(びねつ)だよね?38.0℃になったら明らかに体調が悪い。地球にとっての1℃も、それと同じくらい大きな変化なんだよ。地球が「微熱」を出している状態なんだね。
温暖化はいつから始まったの?
地球の温暖化が特に加速したのは、18世紀後半の「産業革命」がきっかけなんだ。産業革命とは、イギリスで始まった大きな変化で、蒸気機関(じょうきかん)の発明によって、工場で大量にモノを作れるようになった時代のこと。この時から、石炭(せきたん)や石油(せきゆ)などの「化石燃料(かせきねんりょう)」を大量に燃やすようになって、大気中のCO2(二酸化炭素:にさんかたんそ)がどんどん増えていったんだよ。
そして今、世界の温室効果ガスの排出量は年間57.1ギガトンCO2換算(2023年のデータ)に達しているんだ(UNEP排出ギャップ報告2024)。ギガトンとは10億トンのこと。つまり、570億トン以上もの温室効果ガスを、人間が毎年大気中に放出しているということだよ。これは過去最高の量なんだ。
温暖化のスピードが加速している!
地球の気温上昇は、年々スピードが速くなっているんだ。過去50年間の温暖化の速度は、過去2000年間のどの時期よりも速いことがわかっているよ(IPCC AR6 WG1)。つまり、地球は今までにないスピードで暑くなっていて、その変化はどんどん加速しているんだね。
温室効果ガスってなに?地球を包むあったかい毛布

地球温暖化の犯人(はんにん)として名前がよく出てくるのが「温室効果ガス(おんしつこうかガス)」だよ。でも、温室効果ガスって一体なんなんだろう?ここでは、その正体を「毛布」のたとえを使って解説するよ。
温室効果ってどういうしくみ?
まず、地球がどうやって温かく保たれているかを考えてみよう。太陽から届く光(エネルギー)が地面や海を温めるよね。温められた地面や海は、今度は「赤外線(せきがいせん)」という目に見えない光を宇宙に向けて放出するんだ。
ここで登場するのが温室効果ガス。大気中の温室効果ガスは、この赤外線の一部をキャッチして、もう一度地面に向かって返してくれるんだ。これが「温室効果」と呼ばれるしくみだよ。まるで地球が温かい毛布に包まれているみたいだね!
温室効果ガスの代表的なものには、次のような種類があるんだ。
- 二酸化炭素(CO2):化石燃料を燃やしたときに出る。温暖化への影響が最も大きい
- メタン(CH4):牛のげっぷや水田、天然ガスから出る。CO2の約80倍の温室効果(20年間で比較)
- 一酸化二窒素(いっさんかにちっそ、N2O):肥料(ひりょう)や工場から出る
- フロンガス:エアコンや冷蔵庫に使われていた人工的なガス
もし温室効果がなかったら、地球はどうなる?
「温室効果ガスが悪者なら、全部なくせばいいんじゃない?」って思うかもしれないね。でも、もし温室効果が全くなかったら、地球の平均気温は今の約15℃ではなく、なんとマイナス19℃になってしまうんだ(気象庁 – 温室効果とは)。今より34℃も低い、氷の世界だよ!温室効果ガスは、適度な量なら地球の生命にとってなくてはならない存在なんだ。問題は、人間の活動によってその量が「増えすぎた」ということなんだね。
CO2濃度がどれくらい増えたの?
温室効果ガスの中で最も影響が大きいのがCO2(二酸化炭素)だよ。では、大気中のCO2はどれくらい増えたのだろう?
NOAA(アメリカ海洋大気庁:ノア)の観測データによると、産業革命前の大気中CO2濃度は約280ppm(ピーピーエム)だったんだ。ppmとは「100万分の1」を意味する単位で、空気の分子100万個のうちCO2が何個あるかを表しているよ。
それが2024年には、なんと424ppmを超えたんだ(NOAA – Trends in Atmospheric CO2)。産業革命前と比べて約1.5倍に増えたことになるね。これは過去80万年間で一度もなかった高い水準なんだよ(NASA – Carbon Dioxide)。
このグラフを見ると、CO2濃度がどんどん右肩上がり(みぎかたあがり)に増え続けているのがわかるよね。しかも、増え方がだんだん急になっているんだ。1960年代は年間約0.9ppmの増加だったけど、最近は年間約2.5ppmも増えている(NOAA – CO2 Growth Rate)。つまり、CO2が増えるスピードも加速しているということだよ。
CO2が増える原因の約75%は、石炭・石油・天然ガスなどの化石燃料の燃焼(ねんしょう)だよ。残りの約25%は、森林の伐採(ばっさい)や農業などが原因なんだ(IPCC AR6 WG3)。木を切ると、その木が吸収していたCO2が放出されるし、新たにCO2を吸ってくれる木も減ってしまう。だから、森を守ることも温暖化対策としてとても大切なんだね。
気温が上がると海はどうなるの?
さて、ここからがこの記事の本題だよ。地球の気温が上がると、海にはどんな変化が起こるのだろう?実は、海は地球温暖化の影響を最も大きく受ける場所の一つなんだ。
海面上昇の2つの大きな原因
地球温暖化によって海面が上がる原因は、大きく分けて2つあるんだ。
原因1:氷が溶けて海水が増える
地球上には、グリーンランドや南極(なんきょく)の氷床(ひょうしょう)、山の氷河(ひょうが)など、たくさんの氷があるよね。温暖化で気温が上がると、これらの氷が溶けて水になり、海に流れ込む。当然、海の水の量が増えるから、海面が上昇するんだ。
原因2:海水が温まって「ふくらむ」(熱膨張)
実は、水には温度が上がると体積(たいせき)が増える——つまり「ふくらむ」——という性質があるんだ。これを「熱膨張(ねつぼうちょう)」というよ。海のほとんどは水でできているから、海水が温まるとその分だけ海面が上がるんだね。
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第6次評価報告書(AR6)によると、海面上昇のうち約40〜50%が熱膨張によるもので、残りが氷の融解(ゆうかい)によるものだよ(IPCC AR6 WG1 第9章)。
過去100年で海面は約20cm上昇した!
IPCC AR6によると、1901年から2018年の約120年間で、世界の海面は約20cm(0.20m)上昇したんだ(IPCC AR6 WG1)。20cmというと「たったそれだけ?」と思うかもしれないけど、世界の沿岸(えんがん)に住む何億人もの人々にとって、この20cmは洪水(こうずい)や高潮(たかしお)の被害を大きく増やす、とても深刻な変化なんだよ。
しかも、海面上昇のスピードはどんどん速くなっているんだ。世界気象機関(WMO:ダブリュエムオー)のデータによると、海面上昇の速度は過去30年間で約3倍に加速しているよ。
- 1993〜2002年:年間約0.21cm(年間2.1mm)
- 2014〜2023年:年間約0.48cm(年間4.8mm)
(WMO – State of the Global Climate 2023)
年間0.48cmというと少なく感じるかもしれないけど、10年続けば約5cm、100年続けば約48cm。しかもこのスピードはこれからさらに加速する可能性があるんだ。海面上昇は「止まらない列車」のようなもので、一度始まると簡単には止められないんだよ。
氷が溶けている!北極・南極・グリーンランドの今

地球温暖化の影響が最もはっきり見えるのが、北極・南極・グリーンランドといった寒い地域の氷の変化だよ。ここでは、それぞれの場所で今何が起こっているのかを見てみよう。
北極の海氷がどんどん減っている
NASAの人工衛星(じんこうえいせい)による観測では、北極の海氷(かいひょう)の面積は、1979年以降10年ごとに約13%のペースで減り続けているんだ(NASA – Arctic Sea Ice)。特に夏(9月)の海氷面積の減少が著しく、1980年代と比べると約40%以上も減っている年があるよ。
北極では気温が地球平均の2倍以上の速さで上昇しているんだ(IPCC – 海洋・雪氷圏特別報告書)。これを「北極増幅(ほっきょくぞうふく)」と呼ぶよ。白い氷が溶けると、氷の下にある暗い色の海面が現れる。暗い面は太陽の光をより多く吸収するから、さらに温度が上がって、さらに氷が溶ける——こんな悪循環(あくじゅんかん)が起こっているんだ。
グリーンランド氷床:年間2,700億トンが消えている
グリーンランドは、デンマークに属する世界最大の島で、島のほとんどが分厚い氷で覆(おお)われているんだ。この氷の層を「氷床(ひょうしょう)」と呼ぶよ。
NASAのデータによると、グリーンランドの氷床は年間約2,700億トン(270ギガトン)もの氷を失っているんだ(NASA – Ice Sheets)。2,700億トンって、どれくらいの量か想像できるかな?東京ドームに水を入れると約124万トンだから、東京ドーム約21万8,000杯分の水が毎年海に流れ込んでいることになるよ!
グリーンランドの氷床がすべて溶けた場合、世界の海面は約7.4メートルも上昇すると推定されているんだ(IPCC AR6 WG1)。7.4メートルというのは、2階建ての家の屋根くらいの高さだよ。もちろん、全部が一度に溶けるわけではないけど、融解のスピードは年々加速しているんだ。
南極の氷床も変化している
南極は地球上で最も大きな氷の貯蔵庫(ちょぞうこ)だよ。南極の氷床には、地球上の淡水(たんすい)の約70%が氷として蓄(たくわ)えられているんだ。NASAの観測では、南極の氷床も年間約1,500億トン(150ギガトン)の氷を失っているよ(NASA – Ice Sheets)。特に西南極(にしなんきょく)氷床の融解が急速に進んでいるんだ。
もし南極の氷床がすべて溶けたら、海面は約58メートルも上昇するんだよ(USGS – If All Glaciers Melted)。58メートルというのは、ビルの15階〜20階くらいの高さ!もちろん、これが起こるのは何千年も先の話だけど、南極の氷がどんどん不安定になっているのは事実なんだ。
陸上の氷と海に浮かぶ氷——海面上昇に影響するのはどっち?
ここで大切な違いを知っておこう。陸上にある氷(氷床や氷河)が溶けると、海に流れ込んで海面が上昇するよ。でも、海に浮かんでいる氷(北極の海氷)が溶けても、海面はほとんど上昇しないんだ。
なぜかというと、海に浮かんでいる氷は、もともと海水の一部を押しのけて浮かんでいるからなんだ。グラスに氷を浮かべた水を考えてみて。氷が溶けても、グラスの水位はほぼ変わらないよね?これと同じ原理だよ(アルキメデスの原理)。だから、海面上昇に直接影響するのは「陸上の氷」のほうなんだ。ただし、北極の海氷が減ることは、気候システム全体に大きな影響を与えるので、決して安心できる話ではないよ。
もし地球上の氷が全部溶けたら、海面は何メートル上がる?
科学者の計算によると、地球上のすべての氷が溶けた場合、海面は約65メートル以上上昇するんだ。内訳は、グリーンランドで約7.4m、南極で約58m、その他の氷河で約0.3〜0.5m(USGS)。もちろん、これが近い将来に起こるわけではないけれど、温暖化が止まらなければ何百年、何千年というスケールで、そういう未来が現実になるかもしれないんだ。
海水の「熱膨張」って何?温めると水はふくらむ!

海面上昇のもう一つの大きな原因、「熱膨張(ねつぼうちょう)」について、もう少し詳しく見ていこう。これは氷の話とは全く違うメカニズムなんだけど、海面上昇への貢献(こうけん)はとても大きいんだよ。
熱膨張のしくみを身近なもので考えよう
物質(ぶっしつ)には、温度が上がると体積が増える——つまり「ふくらむ」——という性質があるんだ。これを「熱膨張」と呼ぶよ。
身近な例を挙げてみよう。夏の暑い日に、道路のアスファルトが波打っているのを見たことはないかな?あれは、アスファルトが熱で膨張(ぼうちょう)して伸びたために起こるんだ。電車のレールにも、夏は膨張して伸びることを考えて、わざとレールの間にすき間が作られているよ。
水も同じなんだ。水を温めると、水の分子(ぶんし)一つひとつの動きが活発になって、お互いの間隔(かんかく)が広がる。すると、同じ量の水でも占(し)める体積が大きくなるんだよ。
海の熱膨張の影響はどれくらい?
海は地球の表面の約71%を覆っていて、その平均の深さは約3,700メートルもある。こんなに大量の海水がほんの少しでも温まると、その膨張の量はとてつもなく大きくなるんだ。
IPCC AR6によると、1971年から2018年にかけて、海洋の上層(0〜700m)の水温は明らかに上昇しているよ(IPCC AR6 WG1 第9章)。実は、地球温暖化で増えた熱の約90%を海が吸収してくれているんだ(IPCC – 海洋・雪氷圏特別報告書)。海がたくさんの熱を吸ってくれているおかげで、地上の気温上昇はまだ「これくらい」で済んでいるとも言えるんだよ。
でも、海が熱を吸い続けた結果、海水の温度が上がって、熱膨張による海面上昇が起こっている。海面上昇の約40〜50%が、この熱膨張によるものなんだ。氷が溶けなくても、海水が温まるだけで海面は上がるんだね。これは多くの人が知らない、ちょっと意外な事実だよ。
おうちでできる実験:水を温めて体積変化を観察しよう!
熱膨張を自分の目で確かめてみよう!
用意するもの
- ペットボトル(500mlくらいのもの)
- ストロー(細めのもの)1本
- 粘土(ねんど)または接着剤(せっちゃくざい)
- 食紅(しょくべに)またはインク(水に色をつけるため)
- お湯(やけどに注意!大人と一緒にやろう)
- ボウルまたは洗面器
実験の手順
- ペットボトルに色をつけた水をぎりぎりまで入れる
- ペットボトルのフタに穴を開けて、ストローを差し込む
- フタとストローのすき間を粘土でしっかり密閉(みっぺい)する(空気が入らないように)
- ストローの中の水の高さに印(しるし)をつける(これが「元の海面」だよ)
- ペットボトルをお湯を入れたボウルの中に立てて、しばらく待つ
- ストローの中の水がどうなるか観察しよう!
結果の見方
お湯で温められると、ペットボトルの中の水が膨張して、ストローの中の水面が上がるはずだよ。これが「熱膨張」なんだ!海でもこれと同じことが起こっていて、海面が上がっているんだね。温めるのをやめて水が冷えると、水面はまた下がるよ。これで、温度と体積の関係がよくわかるね!
海面上昇の今と未来:どこまで上がるの?
ここまでで、海面上昇の原因がわかったね。では、これから海面はどこまで上がるのだろう?科学者たちの予測を見てみよう。
過去の海面上昇はどれくらい?
IPCC AR6によると、1901年から2018年にかけて、世界の平均海面は約0.20m(20cm)上昇したんだ(IPCC AR6 WG1)。20cmと聞くと少なく感じるかもしれないけど、沿岸地域では高潮や洪水のリスクがこの20cmによって大きく増えているんだよ。
そして注目すべきは、上昇のスピードが加速していること。WMO(世界気象機関)の最新データを見てみよう。
- 1993〜2002年:年間約2.1mm(0.21cm)のペース
- 2014〜2023年:年間約4.8mm(0.48cm)のペース
(WMO – State of the Global Climate 2023)
なんと、たった約20年間で上昇スピードが2倍以上に加速しているんだ!この加速傾向が続くと、今世紀末(こんせいきまつ)にはもっと大きな上昇が予想されるよ。
2100年までの将来予測——シナリオ別に見てみよう
IPCCは、将来の温室効果ガスの排出量に応じて、いくつかの「シナリオ」を用意して海面上昇を予測しているんだ。シナリオとは、「もしこうなったら……」という未来のパターンのことだよ。
| シナリオ | 内容 | 2100年の海面上昇予測 |
|---|---|---|
| SSP1-2.6(楽観的) | 温室効果ガスを大幅に削減できた場合 | 0.32〜0.62m(中央値0.44m) |
| SSP2-4.5(中間的) | ある程度の対策を行った場合 | 0.44〜0.76m(中央値0.56m) |
| SSP5-8.5(悲観的) | 対策をほとんど行わなかった場合 | 0.63〜1.01m(中央値0.77m) |
最も楽観的なシナリオでも約32〜62cm、最悪のシナリオでは約1メートルも海面が上がる可能性があるんだ。1メートルというのは、小学1年生くらいの子どもの身長に近い高さだよ。それだけの水が海の上に追加されるイメージだね。
しかも、これはIPCCの「可能性が高い範囲」の予測であって、南極の氷床が想定以上に不安定化した場合には、2100年までに2m以上の上昇もあり得ると一部の研究は警告しているんだ(Nature – Antarctic ice sheet instability)。
海面上昇は2100年で終わりではない!
大切なポイントは、たとえ今すぐ温室効果ガスの排出をゼロにしても、海面上昇は何百年も続くということ。海は巨大な熱の貯蔵庫で、一度温まった海水が冷えるには非常に長い時間がかかるんだ。IPCC AR6は、2100年以降も数百年〜数千年にわたって海面が上がり続ける可能性を指摘しているよ(IPCC AR6 WG1)。だからこそ、今すぐ行動することがとても大切なんだね。
海面が上がるとどうなるの?世界と日本への影響

海面上昇は「数字の話」ではなく、実際に世界中の人々の暮らしを脅(おびや)かしている問題なんだ。世界ではどんな影響が出ていて、日本ではどうなるのか、一緒に見ていこう。
沈みゆく島国たち——ツバル・マーシャル諸島・モルディブ
海面上昇の影響を最も深刻に受けているのが、太平洋やインド洋に浮かぶ小さな島国(しまぐに)たちだよ。
ツバルは、南太平洋にある小さな島国で、国土の平均標高(ひょうこう)がわずか2メートルしかないんだ(国連 – ツバル)。海面が1メートル上がっただけで、国土の大部分が水没(すいぼつ)してしまう可能性があるよ。すでに満潮(まんちょう)時には海水が陸地に押し寄せて、農地に塩水が浸入し、作物が育たなくなるという被害が起こっているんだ。
マーシャル諸島も同様の危機に直面しているよ。首都マジュロの平均標高は約2メートルで、大潮や高潮のたびに道路や家が浸水(しんすい)するんだ(世界銀行 – マーシャル諸島)。
モルディブは、インド洋にある約1,200もの島からなる美しい国だけど、国土の約80%が標高1メートル以下。もし海面が1メートル上昇すれば、国のほとんどが水没してしまうんだ(IPCC AR6 WG2 第15章)。
これらの国の人々は、「気候難民(きこうなんみん)」として他の国に移住しなければならなくなるかもしれない。自分の国がなくなってしまうなんて、想像できるかな?海面上昇は、ただの環境問題ではなく、人々の暮らしや文化、歴史を奪ってしまう問題でもあるんだよ。
日本への影響——砂浜が消える!?

「日本は大丈夫でしょ?」って思うかもしれないけど、全然大丈夫じゃないんだ。環境省(かんきょうしょう)の試算(しさん)によると、もし海面が1メートル上昇すると、日本の砂浜(すなはま)の約90.3%が消失してしまうんだよ(環境省 – 地球温暖化の日本への影響)。
90%以上の砂浜がなくなるってことは、沖縄の美しいビーチも、湘南(しょうなん)の海岸も、白良浜(しららはま)も、ほとんどが水の下に沈んでしまうかもしれないということだよ。海水浴ができる場所がなくなってしまうかもしれないんだ。
さらに、海面が1メートル上昇すると、日本では以下のような影響が出ると試算されているよ。
- 浸水面積:約2,339平方キロメートル(東京都の面積の約1.1倍)
- 影響を受ける人口:約410万人
- 被害額:約109兆円
ゼロメートル地帯って知ってる?
「ゼロメートル地帯(ちたい)」とは、海面と同じか、それよりも低い土地のことだよ。日本では東京の東部(江東区、墨田区、江戸川区など)や、大阪の西部、名古屋の南部などにゼロメートル地帯が広がっているんだ。これらの地域は堤防(ていぼう)で守られているけど、海面が上がったり大型台風が来たりすると、浸水のリスクがとても高くなるよ(国土交通省 – ゼロメートル地帯)。海面上昇は、沿岸地域だけでなく、日本の大都市にも大きな影響を与える問題なんだ。
沖縄への影響
沖縄は周囲を海に囲まれた島だから、海面上昇の影響を特に受けやすいんだ。海面が上がると、以下のような問題が起こる可能性があるよ。
- 低い土地の浸水:沖縄本島や離島の低地が海水に浸かる
- 砂浜の消失:沖縄の美しいビーチが縮小・消失する
- 淡水の汚染:地下水に海水が混じり、飲み水に影響が出る
- 台風被害の拡大:海面が高いぶん、高潮の被害が大きくなる
- サンゴ礁への影響:次の章で詳しく説明するよ
沖縄の離島、特に標高の低い島々は、ツバルやマーシャル諸島と同じような危機に直面する可能性があるんだよ。
サンゴ礁が消えてしまう?海の温暖化の影響

地球温暖化は、海面を上げるだけではないんだ。海水の温度が上がることで、海の中の生態系(せいたいけい)にもとても深刻な影響を与えているよ。その中でも特に心配されているのが、サンゴ礁の問題なんだ。
サンゴの「白化(はっか)現象」って何?
サンゴは動物だって知っていたかな?一見(いっけん)すると岩や植物のように見えるけど、実はイソギンチャクの仲間の小さな動物が集まってできているんだよ。
サンゴの体の中には「褐虫藻(かっちゅうそう)」という小さな藻(も)が住んでいて、サンゴに栄養を与えてくれているんだ。サンゴのあの鮮やかな色は、実はこの褐虫藻の色なんだよ。サンゴと褐虫藻は、お互いに助け合って生きている「共生(きょうせい)」関係にあるんだ。
ところが、海水温が1〜2℃上がると、サンゴはストレスを感じて褐虫藻を体の外に出してしまうんだ。褐虫藻がいなくなったサンゴは、白い骨格(こっかく)だけが透けて見えるようになる。これが「白化現象」だよ(環境省 – サンゴの白化現象)。白化したサンゴは栄養を得られなくなるので、そのまま高水温が続くと死んでしまうんだ。
2024年、沖縄で大規模な白化が起きた
2024年、沖縄の海ではかつてないほどの大規模なサンゴ白化が発生したんだ。WWF(世界自然保護基金)の調査でも、沖縄県内の広い範囲でサンゴの白化が確認されているよ(WWFジャパン – サンゴ礁の危機)。環境省のモニタリング調査でも、石西礁湖(せきせいしょうこ)をはじめとする沖縄各地で深刻な白化が報告されたんだ(環境省 – サンゴ礁モニタリング)。
原因は、2024年の夏に海水温が異常に高くなったことだよ。沖縄周辺の海水温が30℃を超える日が長期間続き、サンゴたちは耐えきれなくなってしまったんだ。
IPCCの警告:1.5℃上昇でサンゴ礁の70〜90%が死滅
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、とても衝撃的(しょうげきてき)な予測を発表しているよ。
- 地球の平均気温が産業革命前から1.5℃上がると:サンゴ礁の70〜90%が死滅する
- 2℃上がると:サンゴ礁の99%以上が死滅する
すでに地球の平均気温は産業革命前から約1.3℃上がっている。あと0.2℃上がっただけで、世界のサンゴ礁の大部分が失われてしまうかもしれないんだ。これは本当に待ったなしの問題だよ。
サンゴ礁がなくなると何が困るの?
「サンゴ礁がなくなっても、自分には関係ないのでは?」と思う人がいるかもしれないね。でも、サンゴ礁は「海の熱帯雨林(ねったいうりん)」とも呼ばれていて、海の中でとてつもなく大切な役割を果たしているんだよ。
- 生物多様性の宝庫:海の生物種の約25%がサンゴ礁に依存している(Coral Reef Alliance)
- 食料源:世界で約10億人がサンゴ礁からの魚介類に食料を頼っている
- 天然の防波堤:サンゴ礁は波のエネルギーの約97%を吸収し、沿岸を高波から守っている
- 経済的価値:サンゴ礁の経済的価値は年間3,750億ドル(約56兆円)と推定されている(ICRI – 国際サンゴ礁イニシアティブ)
- 観光資源:沖縄の観光産業にとって、サンゴ礁は欠かせない存在
サンゴ礁が失われることは、海の生態系全体が崩壊(ほうかい)することにつながるんだ。魚がいなくなれば、漁業(ぎょぎょう)も成り立たなくなる。沖縄の海の美しさも失われてしまう。サンゴ礁を守ることは、私たち人間の未来を守ることでもあるんだよ。
沖縄の海を守るために、地元では何をしているの?
沖縄では、サンゴ礁を守るためにさまざまな取り組みが行われているよ。サンゴの養殖(ようしょく)と移植(いしょく)プロジェクト、日焼け止めの成分がサンゴに悪影響を与えることの啓発(けいはつ)活動、赤土の流出防止、海のモニタリング調査などだよ。みんなも沖縄の海に行くときは、サンゴにやさしい行動を心がけてね!
地球温暖化を止めるために!世界と私たちの取り組み

ここまで読んで、「大変だ!何かしなきゃ!」って思った人も多いんじゃないかな?安心して、世界中の人々がこの問題に取り組んでいるし、君たちにもできることはたくさんあるよ。ここからは、世界の取り組みと、みんなにできることを紹介するね。
パリ協定(きょうてい)——世界の約束
2015年、フランスのパリで開かれた国際会議(COP21)で、世界196の国と地域が一つの大きな約束をしたんだ。それが「パリ協定」だよ(UNFCCC – パリ協定)。
パリ協定の最も大切な目標は、「地球の平均気温の上昇を産業革命前から2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする」ということ。特に「1.5℃目標」が重要視されていて、IPCC 1.5℃特別報告書で示されたように、2℃と1.5℃の違いは、サンゴ礁の生存や海面上昇の規模に大きな差をもたらすんだ(IPCC 1.5℃特別報告書)。
そのために、1.5℃目標を達成するには、世界のCO2排出量を2030年までに2019年比で43%削減し、2050年ごろまでに実質ゼロ(ネットゼロ)にする必要があるとされているよ(IPCC AR6 WG3)。
日本の目標——2050年カーボンニュートラル
日本は2020年10月に、「2050年カーボンニュートラル」を宣言したんだ(環境省 – 2050年カーボンニュートラル)。カーボンニュートラルとは、CO2などの温室効果ガスの排出量と吸収量を差し引きゼロにすることだよ。
そのための中間目標として、2030年度に温室効果ガスを2013年度比で46%削減することを目指しているんだ。再生可能エネルギー(太陽光、風力、水力、地熱など)の導入拡大、電気自動車(EV)の普及、省エネルギーの推進などが進められているよ。
世界の取り組み
世界各国でもさまざまな取り組みが進んでいるよ。
- 再生可能エネルギーの拡大:2023年、世界の再エネ発電容量は過去最高を記録(IRENA – Renewable Capacity Statistics 2024)
- 電気自動車(EV)の普及:2024年のEV販売台数は世界で約1,700万台に達した(IEA – Global EV Outlook 2024)
- 植林(しょくりん)活動:世界中で森を増やし、CO2を吸収する取り組みが進んでいる
- プラスチック削減:使い捨てプラスチックの規制が世界的に広がっている
君たちにもできること!

「世界の話はわかったけど、子どもの自分に何ができるの?」って思うかもしれないね。でも、一人ひとりの小さな行動が集まれば、大きな力になるんだよ!
省エネ(しょうエネ)で温室効果ガスを減らそう
- 使っていない部屋の電気を消す
- エアコンの温度を夏は28℃、冬は20℃に設定する
- テレビやゲーム機を使わないときはコンセントを抜く
- シャワーの時間を1分短くする(年間約12kgのCO2削減に!)
3R(スリーアール)を実践しよう
- Reduce(リデュース):ゴミをなるべく出さない。マイボトルやマイバッグを使おう
- Reuse(リユース):ものを何度も使う。フリマやおさがりを活用しよう
- Recycle(リサイクル):分別(ぶんべつ)をしっかりして、資源を再利用しよう
食べ物でもできる温暖化対策
- 食べ残しをしない(食品ロスは世界のCO2排出の8〜10%を占める)
- 地元の食材を選ぶ(輸送のCO2を減らせるよ)
- 旬(しゅん)の食べ物を食べる(ハウス栽培より省エネ)
もっとできること
- 植物を育てる:植物はCO2を吸収してくれる
- 自転車や歩きで移動する:車より環境にやさしい
- 家族や友だちに伝える:知識を広めることも大きなアクション!
- 環境について学び続ける:この記事を読んでいる君は、もう第一歩を踏み出しているよ!
夏休みの自由研究にぴったり!温暖化と海面上昇を調べよう
アイデア1:氷の融解実験——陸上の氷 vs 海に浮かぶ氷
- 2つのコップに同じ量の水を入れて、水面の高さに印をつける
- 1つ目のコップには氷を水に浮かべる(北極の海氷のモデル)
- 2つ目のコップの横に台を置き、その上に氷を乗せる。溶けた水がコップに流れ込むようにする(陸上の氷のモデル)
- 両方の氷が完全に溶けるまで待って、水面の高さの変化を比較する
- 「海に浮かぶ氷」が溶けても水位はほとんど変わらないけど、「陸上の氷」が溶けると水位が上がることを確認しよう
- 結果をまとめて、北極の海氷とグリーンランドの氷床の違いを説明しよう
アイデア2:海面上昇シミュレーション——牛乳パックで作る沿岸都市模型
- 大きな水槽(すいそう)やたらいを用意する
- 牛乳パックや段ボール、粘土で「沿岸の町」の模型を作る(家、道路、港など)
- 町の模型を水槽の端に設置し、ゆっくり水を加えていく
- 水面が1cm上がるごとに、町がどうなるか記録する
- 低い場所から順に浸水していくようすを観察しよう
- 実際の海面上昇のデータと照らし合わせて、どんな影響があるか考えよう
アイデア3:CO2排出量日記——家族の1週間のCO2を調べよう
- 1週間、家族の「エネルギー使用」を記録する(電気、ガス、車の走行距離など)
- 環境省の「うちエコ診断」サイトなどを使って、CO2排出量に換算する(環境省 – うちエコ診断)
- どの活動が最もCO2を出しているか分析する
- 2週目は家族で「CO2削減チャレンジ」をして、どれくらい減らせるか挑戦する
- 1週目と2週目の結果を比較して、グラフにまとめよう
- 感想や「もっとできること」をまとめて発表しよう
まとめ:海を守るために、今日からできること
ここまで、地球温暖化と海の関係について、たくさんのことを学んできたね。最後に、大切なポイントをまとめてみよう。
この記事の重要ポイントまとめ
- 地球の平均気温は産業革命前から約1.3℃上昇し、2024年は観測史上最も暑い年だった
- CO2濃度は産業革命前の280ppmから424ppm以上に増加。過去80万年で最高レベル
- 海面上昇の原因は「氷の融解」と「海水の熱膨張」の2つ
- 過去約120年間で海面は約20cm上昇し、上昇スピードは30年で約3倍に加速
- グリーンランドでは年間2,700億トンの氷が失われている
- 2100年までに海面は0.28〜1.01m上昇する可能性がある(IPCCシナリオ別)
- 海面が1m上がると、日本の砂浜の約90%が消失する
- 1.5℃の気温上昇でサンゴ礁の70〜90%が死滅する可能性がある
- パリ協定で1.5℃目標が掲げられ、日本は2050年カーボンニュートラルを目指している
- 一人ひとりの省エネ、3R、食品ロス削減などの行動が温暖化対策につながる
地球温暖化と海面上昇の問題は、とても大きくて複雑(ふくざつ)に見えるよね。でも、この記事を読んで「なるほど!」「こうすればいいんだ!」って思ったこと一つひとつが、地球の未来を変える力になるんだ。
大切なのは、「知ること」「考えること」「行動すること」の3つ。今日この記事を読んでくれた君は、もう「知る」ことができたね。次は、学んだことを家族や友だちに「伝えて」、そして小さなことからでいいから「行動」してみよう。
沖縄の美しいサンゴの海、日本の砂浜、世界の小さな島国の人々の暮らし——これらを守れるかどうかは、今の私たちの行動にかかっているんだ。未来の海を守るために、今日から一歩を踏み出そう!
参考文献(さんこうぶんけん)
気候変動・温暖化に関する基本資料
- IPCC AR6 WG1 – Climate Change 2021: The Physical Science Basis
- IPCC AR6 WG2 – Climate Change 2022: Impacts, Adaptation and Vulnerability
- IPCC AR6 WG3 – Climate Change 2022: Mitigation of Climate Change
- IPCC – Global Warming of 1.5℃ 特別報告書
- IPCC – 海洋・雪氷圏特別報告書(SROCC)
- IPCC AR6 WG1 第9章 – Ocean, Cryosphere and Sea Level Change
- IPCC 1.5℃特別報告書 第3章
- UNEP – Emissions Gap Report 2024
NASAの気候観測データ
NOAA・WMOの観測データ
日本の政府機関による資料
国際機関・研究機関
プランクトンの世界:小さな生き物が支える海の生態系
みんなは、自分が息を吸(す)うたびに取り込んでいる酸素(さんそ)がどこから来ているか、知っているかな?「森や木が酸素を作っている」って答えた人が多いかもしれないね。もちろんそれも正解なんだけど、実はもっとすごい事実があるんだ。なんと、私たちが吸っている酸素の半分以上は、海の中の目に見えないほど小さな生き物「プランクトン」が作っているんだよ!(NOAA – How much oxygen comes from the ocean?)
「えっ、そんな小さな生き物が?」って驚(おどろ)いたかな。プランクトンは、海の水1滴(てき)の中に何百万個もいることがある、とてもとても小さな存在(そんざい)なんだ。でも、その小さな体で、地球の酸素を作り、海の生き物たちの食べ物になり、さらには地球温暖化(ちきゅうおんだんか)を防ぐ働きまでしているんだよ。まさに「小さな巨人(きょじん)」だね!
この記事では、プランクトンの不思議な世界を一緒に冒険(ぼうけん)しよう。沖縄(おきなわ)の美しい海の秘密(ひみつ)も、実はプランクトンと深い関係があるんだ。さあ、海の中の小さな世界をのぞいてみよう!
この記事で学べること
- プランクトンってどんな生き物?——名前の由来から大きさまで
- 植物プランクトンと動物プランクトン——2つのタイプの違い
- 地球の酸素の半分はプランクトンが作っている!驚きの事実
- 海の食物連鎖(しょくもつれんさ)を支えるプランクトンの大切な役割
- 生物ポンプ——プランクトンが地球温暖化を防いでいるしくみ
- 光る海・赤い海の正体——プランクトンの驚きの特徴
- サンゴとプランクトンの不思議な共生(きょうせい)関係
- 沖縄の海が透明な理由と星砂(ほしずな)の秘密
- プランクトンが減っている!?——気候変動の深刻な影響
- 夏休みの自由研究にチャレンジ!プランクトンを観察しよう
プランクトンって何?——海に漂(ただよ)う小さな生き物たち

「プランクトン」って聞いたことはあるけど、いったいどんな生き物なんだろう?テレビや教科書で名前は知っているけど、実際にはよくわからない……という人も多いかもしれないね。まずはプランクトンの基本(きほん)を一緒に学んでいこう。
「漂う」が名前の由来
「プランクトン」という言葉は、古代ギリシャ語の「プランクトス(planktos)」という言葉がもとになっているんだ。その意味は「漂(ただよ)う」「流される」ということ。つまりプランクトンとは、水の中を漂って生活している生き物の総称(そうしょう)なんだよ(国立科学博物館 – プランクトンの世界)。
ここでポイントなのは、プランクトンは「特定の種類の生き物」の名前ではなく、「生き方」を表す言葉だということ。自分の力では水の流れに逆(さか)らって泳ぐことができない(または泳ぐ力がとても弱い)生き物を、まとめて「プランクトン」と呼んでいるんだ。だから、ものすごく小さな細菌(さいきん)から、大きなクラゲまで、「水に漂って生きている」という共通点があれば、みんなプランクトンなんだよ。
ちなみに、自分の力で泳ぎ回ることができる魚やクジラなどは「ネクトン」、海底にくっついて暮らすサンゴやヒトデなどは「ベントス」と呼ばれているよ。海の生き物は、こうやって「どんなふうに暮らしているか」で分けることもできるんだね。
ちょっと考えてみよう!
クラゲは自分で泳いでいるように見えるけど、プランクトンに分類されるって知ってた?クラゲは傘(かさ)を開いたり閉じたりして動くことはできるけど、海流(かいりゅう)の力にはかなわないんだ。だから、基本的に海流に流されて漂って生きている。「泳げるけど、海流に逆らえない」——これがプランクトンの基準(きじゅん)なんだよ。
プランクトンの大きさはピンからキリまで
プランクトンと聞くと、顕微鏡(けんびきょう)でしか見えないようなとても小さな生き物をイメージするかもしれないね。確かに多くのプランクトンはとても小さいんだけど、実はプランクトンの大きさは本当にピンからキリまで。目に見えないウイルスサイズのものから、長さ数メートルのクラゲまで、ものすごい幅(はば)があるんだ。
科学者たちはプランクトンを大きさによって細かく分類しているよ。次の表を見てみよう。
| 分類名 | 大きさ | 代表的な生き物 | わかりやすいたとえ |
|---|---|---|---|
| メガプランクトン | 20mm以上 | クラゲ、サルパ | 手のひらよりも大きいものも! |
| マクロプランクトン | 2〜20mm | オキアミ、ヤムシ | お米一粒(ひとつぶ)〜1円玉くらい |
| メソプランクトン | 0.2〜2mm | カイアシ類、ミジンコ | 砂粒(すなつぶ)くらい |
| マイクロプランクトン | 20〜200μm(マイクロメートル) | 珪藻(ケイソウ)、渦鞭毛藻(うずべんもうそう) | 髪の毛の太さくらい |
| ナノプランクトン | 2〜20μm | 円石藻(えんせきそう)、小型藻類(そうるい) | 赤血球(せっけっきゅう)くらい |
| ピコプランクトン | 0.2〜2μm | シアノバクテリア | 細菌と同じくらい |
| フェムトプランクトン | 0.2μm未満 | 海洋ウイルス | 光学顕微鏡では見えない! |
※μm(マイクロメートル)= 1mmの1,000分の1。出典:国立科学博物館 – プランクトンの世界
一番大きい「メガプランクトン」と一番小さい「フェムトプランクトン」では、大きさの差(さ)はなんと1億倍以上にもなるんだ!これは、アリとエベレスト山くらいの差だよ。同じ「プランクトン」なのに、こんなに大きさが違うなんて、すごいよね。
「1滴の海水に何百万個」ってホント?
ホントだよ!特にピコプランクトンやフェムトプランクトンのような超小型のプランクトンは、海水1ミリリットル(約1滴)の中に数十万〜数百万個も存在していることがあるんだ。私たちが海で泳いでいるとき、周りの水の中にはものすごい数のプランクトンがいるんだね。でも心配しないで、プランクトンはとても小さくて、人間に害(がい)を与えることはほとんどないよ。
植物プランクトンと動物プランクトン——2つのタイプの違い

プランクトンは大きく分けると「植物プランクトン」と「動物プランクトン」の2つのタイプに分けられるよ。陸上の世界でいうと、植物と動物のような違いがあるんだ。それぞれどんな特徴(とくちょう)があるのか、見ていこう。
太陽の光で栄養を作る「植物プランクトン」
植物プランクトンは、英語で「フィトプランクトン(phytoplankton)」と呼ばれるよ。「フィト」はギリシャ語で「植物」という意味なんだ。
植物プランクトンの最大の特徴は、陸上の植物と同じように光合成(こうごうせい)ができること。太陽の光のエネルギーを使って、水と二酸化炭素(にさんかたんそ)から栄養を作り出し、同時に酸素を出すんだ。だから、植物プランクトンは太陽の光が届く海の浅い部分(水深約200メートルまで)に住んでいるよ(日本海事広報協会 – 酸素は海からもつくられる)。
代表的な植物プランクトンには、こんなものがあるよ。
- 珪藻(ケイソウ):ガラスの成分(ケイ素)でできた美しい殻(から)を持つ。海で最も重要な植物プランクトン。推定(すいてい)12,000〜30,000種もいる!
- 渦鞭毛藻(うずべんもうそう):2本のしっぽ(鞭毛)を持ち、くるくる回転しながら泳ぐ。赤潮(あかしお)の原因になるものもある
- 円石藻(えんせきそう):炭酸カルシウム(石灰岩の成分)の小さな鱗(うろこ)で体をおおっている。とても美しい形をしている
- シアノバクテリア(藍藻):細菌(さいきん)の仲間だけど光合成ができる。地球で最初に酸素を作り始めた生き物の子孫(しそん)とも言われている
食べて生きる「動物プランクトン」
動物プランクトンは、英語で「ズープランクトン(zooplankton)」と呼ばれるよ。「ズー」はギリシャ語で「動物」という意味で、動物園(ズー)と同じ語源(ごげん)なんだ。
動物プランクトンは光合成ができないから、他の生き物を食べて栄養を得(え)ているよ。主に植物プランクトンや、もっと小さな動物プランクトンを食べて暮らしているんだ。動物プランクトンは自分で少し泳ぐことはできるけど、海流には逆らえないんだよ(日本海事広報協会 – 海の生態系)。
代表的な動物プランクトンには、こんなものがあるよ。
- カイアシ類(コペポーダ):動物プランクトンの中で最も数が多い。体長わずか1〜2mmだけど、海の食物連鎖を支える超重要な存在
- ミジンコ:淡水(たんすい)に多く住んでいる甲殻類(こうかくるい)。体長約2mmで、透明な体が特徴
- オキアミ:体長1〜6cm。エビのような姿(すがた)をしている。クジラの大好物!
- クラゲの幼生(ようせい):大人になると大きくなるけど、子どもの時はプランクトンとして海を漂う
- 有孔虫(ゆうこうちゅう):炭酸カルシウムの殻を持つアメーバのような生き物。沖縄の「星砂(ほしずな)」の正体!
どちらも得意な「ハイブリッド型」もいる!
実は、植物プランクトンと動物プランクトンのどちらの特徴も持っている「ハイブリッド型」のプランクトンもいるんだ!
その代表がミドリムシ(ユーグレナ)だよ。ミドリムシは光合成で栄養を作ることもできるし、鞭毛(べんもう)を使って自分で泳ぐこともできるし、他の小さな生き物を食べることもできる。植物なの?動物なの?と聞かれると、「どっちも!」と答えるしかない、とても不思議な生き物なんだ。
また、渦鞭毛藻の中にも、昼間は光合成をして、夜は他の生き物を食べるという、ちゃっかりした生き方をしているものがいるよ。こういう栄養の取り方を「混合栄養(こんごうえいよう)」と呼ぶんだ。
| 特徴 | 植物プランクトン | 動物プランクトン | ハイブリッド型 |
|---|---|---|---|
| 栄養の取り方 | 光合成で自分で作る | 他の生き物を食べる | 両方できる! |
| 運動能力 | ほとんど動けない | 少し泳げる | 泳げるものが多い |
| 住んでいる場所 | 光が届く浅い海(水深200mまで) | 海面から深海まで幅広い | 光が届く場所が多い |
| 体の構造 | 比較的シンプル | 口や足などがあり複雑 | 中間的 |
| 代表例 | 珪藻、円石藻、シアノバクテリア | カイアシ類、ミジンコ、オキアミ | ミドリムシ、一部の渦鞭毛藻 |
「植物」「動物」だけど、本当の植物・動物とは違う!
「植物プランクトン」「動物プランクトン」と呼ばれるけど、実は陸上の植物や動物とは全く違う分類の生き物がほとんどなんだ。科学の世界では「原生生物(げんせいせいぶつ)」というグループに入る生き物が多いよ。「植物のように光合成する」「動物のように食べる」という特徴から、便利に分けて呼んでいるんだね。
地球の酸素の半分はプランクトンが作っている!

みんなは「酸素を作っているのは森の木」だと思っていたかもしれないね。もちろん森の木も大切なんだけど、実は地球の酸素の少なくとも50%は海の植物プランクトンが作っているんだ!一部の研究者は、その割合が50〜85%にもなると推定しているよ(NOAA – How much oxygen comes from the ocean?)。これは本当にびっくりする事実だよね。
海は「もう一つの肺(はい)」
私たち人間は肺で呼吸をして酸素を取り込んでいるよね。地球を一つの生き物にたとえると、森林(しんりん)が「一つ目の肺」だとしたら、海は「もう一つの肺」なんだ。そして、海の中で酸素を作り出しているのが、無数の植物プランクトンたちだよ(日本海事広報協会 – 酸素は海からもつくられる)。
アマゾンの熱帯雨林(ねったいうりん)は「地球の肺」とよく言われるけど、実はアマゾンの森が作る酸素の大部分は、森の中の生き物の呼吸で使われてしまうんだ。一方、海の植物プランクトンが作った酸素は大気中に放出されて、私たちが吸うことができる。つまり、私たちが今この瞬間(しゅんかん)に吸っている酸素の2回に1回は、海の植物プランクトンが作ったものということになるんだよ!
NASAの観測(かんそく)によると、南極海(なんきょくかい)は「酸素工場」とも呼ばれていて、世界で最も活発(かっぱつ)に植物プランクトンが光合成を行っている海域の一つなんだ(NASA Earth Observatory – Oxygen Factories in the Southern Ocean)。
ちょっと考えてみよう!
今、深呼吸(しんこきゅう)してみよう。スーッと息を吸って……ゆっくり吐(は)いて……。その酸素の半分は、はるか遠くの海で、目に見えないほど小さなプランクトンが作ってくれたものなんだ。すごいと思わない?私たちの命は、知らないうちに海のプランクトンに支えられているんだね。
珪藻(ケイソウ)——海の一次生産のスーパースター
植物プランクトンにもいろいろな種類があるんだけど、その中でもダントツに活躍(かつやく)しているのが珪藻(ケイソウ)だよ。珪藻はガラスの成分(ケイ素)でできた透明で美しい殻を持っていて、顕微鏡で見ると宝石(ほうせき)のようにキラキラしているんだ。
珪藻がすごいのは、海洋の一次生産(いちじせいさん)の約40%を一手に担(にな)っているということ!一次生産というのは、光合成によって無機物(二酸化炭素や水)から有機物(栄養になるもの)を作り出すことだよ。珪藻だけで毎年100億〜200億トンもの炭素(たんそ)を固定しているんだ(Frontiers – Carbon Dioxide Concentration in Marine Diatoms、PMC – The evolution of diatoms)。
100億〜200億トンってどれくらいだろう?富士山(ふじさん)の重さが約3,500億トンと言われているから、珪藻が1年間に固定する炭素は富士山の約3〜6%の重さに相当する。たった1種類のグループの生き物がこれだけの仕事をしているなんて、すごいよね!
珪藻は「生きた宝石」
珪藻の殻を顕微鏡で見ると、幾何学的(きかがくてき)な美しい模様(もよう)が広がっているんだ。丸い形、棒状(ぼうじょう)の形、星のような形……その精密(せいみつ)さは、人間の技術でも真似(まね)できないほど。19世紀のヨーロッパでは、珪藻の殻を使って美しい模様を作る「珪藻アート」が流行したこともあるんだよ。
海の食物連鎖(しょくもつれんさ)の土台——プランクトンがいなくなったら?

「食物連鎖」って授業で聞いたことがあるかな?「食べる・食べられる」のつながりのことだよ。陸上では「草→バッタ→カエル→ヘビ→ワシ」みたいなつながりがあるよね。海の世界でも、同じように食物連鎖があるんだ。そして、その一番下の土台(どだい)にいるのが、プランクトンなんだよ(日本海事広報協会 – 海の生態系)。
プランクトンから始まる海の「食べる・食べられる」
海の食物連鎖は、こんなふうにつながっているよ。
太陽の光 → 植物プランクトン(光合成で栄養を作る:一次生産者)→ 動物プランクトン(植物プランクトンを食べる:一次消費者)→ 小さな魚(イワシ、アジなど:二次消費者)→ 中くらいの魚(サバ、カツオなど:三次消費者)→ 大きな魚・海の哺乳類(マグロ、クジラなど:高次消費者)
この食物連鎖には、とても大切なルールがあるんだ。それは、ピラミッドの各段階で、体重のおよそ10倍のエサを食べる必要があるということ。つまり、1kgのマグロを育てるには約10kgの中くらいの魚が必要で、10kgの中くらいの魚を育てるには約100kgの小さな魚が必要で、100kgの小さな魚を育てるには約1,000kgの動物プランクトンが必要で、1,000kgの動物プランクトンを育てるには約10,000kgの植物プランクトンが必要になるんだ。
つまり、1kgのマグロの裏には、10,000kg(10トン!)の植物プランクトンが必要ということ。すごい量だよね。だからこそ、海にはプランクトンがものすごくたくさんいないと、食物連鎖が成り立たないんだ。
具体的な食物連鎖の例を見てみよう。
- 南極海:植物プランクトン → オキアミ → ヒゲクジラ(シロナガスクジラなど)
- 日本近海:珪藻 → カイアシ類 → イワシ → マグロ
- 外洋:シアノバクテリア → 微小動物プランクトン → カタクチイワシ → カツオ
ちょっと考えてみよう!
もしプランクトンが地球からいなくなったら、どうなるだろう?まず小さな魚が食べ物をなくして死んでしまう。すると中くらいの魚も食べ物がなくなる。次に大きな魚もいなくなる。最終的には海の生き物のほとんどが消えてしまうかもしれない。しかも、長い時間をかけて地球の酸素も減っていく。プランクトンがいなくなることは、地球にとって大災害(だいさいがい)なんだよ。
カイアシ類——「海の牛」と呼ばれる動物プランクトン
海の食物連鎖で特に重要な動物プランクトンがカイアシ類(コペポーダ)だよ。カイアシ類は体長わずか1〜2mmという小さな甲殻類なんだけど、そのすごさはハンパじゃないんだ。
まず、カイアシ類は網で採集される動物プランクトンの75%以上を占めているんだ(笹川平和財団 – 海の小さな巨人─カイアシ類)。つまり、海にいる動物プランクトンの大部分がカイアシ類ということになるよ。
カイアシ類は「海の牛(うし)」とも呼ばれているんだ(NOAA Fisheries – Copepods: Cows of the Sea)。なぜかというと、陸上で牛が草を食べて牛乳やお肉を作り出すように、カイアシ類は植物プランクトンを食べて、それをイワシやアジなどの小さな魚のエサに変えているから。つまり、植物の栄養を動物の栄養に変換する「橋渡し役」をしているんだね。
もう一つすごいのが、カイアシ類の毎日の「垂直移動(すいちょくいどう)」だよ。カイアシ類は夜になると水面近くに上がってきて植物プランクトンを食べ、朝になると水深数百メートルまで潜(もぐ)っていく。この距離は、体の大きさからすると、人間が毎日富士山を往復するようなものなんだ。この移動のおかげで、表層の栄養が深海に運ばれるんだよ。
カイアシ類は地球上で最も数が多い動物かも!?
カイアシ類の個体数は、地球全体で推定数千兆匹とも言われているよ。これは昆虫(こんちゅう)の数にも匹敵(ひってき)するかもしれない、ものすごい数なんだ。体長わずか1〜2mmの小さな生き物が、こんなにたくさんいるなんて驚きだよね。
生物ポンプ——プランクトンが地球温暖化を防(ふせ)いでいる!?

プランクトンのすごさは、酸素を作ることや食物連鎖を支えることだけじゃないんだ。実はプランクトンには、地球温暖化を防ぐ驚きの力があるよ。その秘密が「生物ポンプ(バイオロジカルポンプ)」と呼ばれるしくみなんだ。
マリンスノー——海の中の雪
生物ポンプがどうやって働くのか、順番に見ていこう。
ステップ1:まず、海の表面近くで植物プランクトンが光合成をして、大気中の二酸化炭素(CO2)を体の中に取り込む。これを「炭素固定(たんそこてい)」というよ。
ステップ2:次に、動物プランクトンが植物プランクトンを食べる。植物プランクトンに含まれていた炭素は、動物プランクトンの体の中に移る。
ステップ3:動物プランクトンのフン(うんち)や、死んだプランクトンの殻や体が、海の底に向かってゆっくり沈(しず)んでいく。この沈んでいくものを「マリンスノー」と呼ぶんだ。
マリンスノーは、深海潜水艇(しんかいせんすいてい)から見ると、本当に雪が降っているように見えるんだよ。白い小さな粒がキラキラと舞い落ちていく光景は、とても幻想的(げんそうてき)なんだ。
ステップ4:マリンスノーが深海の底に到達すると、そこに含まれる炭素は数百年〜数千年もの長い間、深海にとどまる。つまり、大気中にあった二酸化炭素を、プランクトンの力で深海に「閉じ込めて」しまうんだ!
このしくみが「生物ポンプ」なんだよ。まるでポンプで水を汲(く)み上げるように、表層の炭素を深海に送り込んでいるイメージだね。
マリンスノーの正体
マリンスノーは、プランクトンの死がいやフン、殻のかけら、バクテリアのかたまり、砂粒(すなつぶ)などがくっつき合ってできた「粒(つぶ)」なんだ。大きさは0.5mm〜数cmとさまざま。1日に数十メートル〜数百メートル沈むものもあるよ。マリンスノーは深海の生き物にとっては貴重(きちょう)な食べ物でもあるんだ。深海には光が届かないから、植物が育たない。だからマリンスノーが「天からの恵(めぐ)み」になっているんだよ。
生物ポンプの驚きの経済的価値
生物ポンプがどれくらいすごいか、数字で見てみよう。
まず、生物ポンプは毎年約28億トンの炭素を海洋の深層に輸送しているんだ。これをCO2に換算(かんさん)すると約100億トン。人間活動による化石燃料(かせきねんりょう)からのCO2排出量は年間約368億トン(2023年)だから、生物ポンプは人間が出すCO2の約27%に相当する量の炭素を深海に閉じ込めている計算になるよ(Nature Climate Change – Global distribution and valuation of biological carbon pump)。
さらに驚くのは、この生物ポンプの経済的な価値だよ。2025年にNature Climate Change誌に発表された研究によると、生物ポンプの炭素隔離(たんそかくり)サービスの経済的価値は、なんと年間約5,450億ドル(約80兆円)と推定されているんだ!(Nature Climate Change – Global distribution and valuation of biological carbon pump, 2025年)
80兆円って、日本の国家予算(こっかよさん)の約7割くらいの金額だよ。目に見えない小さなプランクトンが、これだけの価値のある仕事をしているなんて、信じられないよね。
プランクトンが小さくなると生物ポンプが弱まる!?
ここで心配なことがあるんだ。地球温暖化が進むと、プランクトンの体が小さくなる傾向(けいこう)があるんだよ。プランクトンの体が小さくなると、マリンスノーも小さくて軽くなるから、深海に沈む前に途中で分解されてしまう。つまり、温暖化が進む→プランクトンが小さくなる→生物ポンプが弱まる→CO2が深海に運ばれにくくなる→さらに温暖化が進むという悪循環(あくじゅんかん)が起きる可能性があるんだ。
プランクトンの驚きの特徴——光る海、赤い海の正体

プランクトンには、ただ海を漂っているだけじゃない、びっくりするような特徴があるんだ。夜の海が青く光ったり、海が赤く染(そ)まったり……その正体は全部プランクトンなんだよ!
夜光虫——海が青く光る不思議
夜の海が青白く美しく光っている写真を見たことがあるかな?まるで星空が海の中に溶(と)け込んだような、幻想的な光景だよね。この不思議な現象の正体は、夜光虫(ヤコウチュウ)というプランクトンなんだ。
夜光虫は直径約1〜2mmの大型の渦鞭毛藻(うずべんもうそう)で、プランクトンとしてはかなり大きい部類に入るよ。肉眼でもギリギリ見えるくらいの大きさなんだ。夜光虫の最大の特徴は、物理的な刺激(しげき)に反応して青白い光を発すること。波が打ち寄せたり、手で水をかいたりすると、パッと光るんだ。
これは「生物発光(せいぶつはっこう)」と呼ばれる現象で、夜光虫の体内にある「ルシフェリン」という物質が、「ルシフェラーゼ」という酵素(こうそ)の働きで光を出すしくみなんだ。ホタルが光るのと同じ原理(げんり)だよ。
夜光虫が大量に発生すると、昼間は赤く見えるんだけど(後で説明する「赤潮」の原因になることも)、夜になると海一面が青く光る、この世のものとは思えない幻想的な光景が広がるんだ。日本各地の沿岸(えんがん)で春〜夏にかけて観察できるよ。
なぜ夜光虫は光るの?
実は、夜光虫がなぜ光るのか、はっきりした理由はまだ完全にはわかっていないんだ。有力な説の一つは「防御(ぼうぎょ)のため」というもの。夜光虫を食べようとした動物プランクトンがさわると夜光虫が光る→その光に気づいた魚が動物プランクトンを食べる→結果的に夜光虫が助かる、というしくみだと考えられているよ。光で「助けて!」と合図(あいず)を送っているようなものだね。
赤潮——プランクトンが増えすぎると……
海が赤やオレンジ、茶色っぽく変色する「赤潮(あかしお)」。ニュースで聞いたことがある人もいるかもしれないね。赤潮の正体は、プランクトンが異常に大量発生して、海水の色が変わってしまう現象なんだ。科学的には「有害藻類ブルーム(HABs:Harmful Algal Blooms)」と呼ばれているよ(農林水産省 – 赤潮はなぜ発生するか)。
赤潮が起きる原因は、主に2つ。水温が上がることと、海に栄養が多すぎること(富栄養化)だよ。生活排水(せいかつはいすい)や工場の排水に含まれる窒素(ちっそ)やリンなどの栄養分が海に流れ込むと、それをエサにプランクトンが爆発的(ばくはつてき)に増えてしまうんだ。
赤潮が起きると、大量のプランクトンが海の中の酸素を使い果たしてしまい、魚が窒息死(ちっそくし)してしまうことがある。また、プランクトンの中には毒(どく)を出す種類もあって、養殖場(ようしょくじょう)の魚やカキに大きな被害を与えることがあるんだ。日本では瀬戸内海(せとないかい)や東京湾(とうきょうわん)、有明海(ありあけかい)などの閉鎖的(へいさてき)な海域で発生しやすいよ。
春のブルーム——海に花が咲(さ)く季節
プランクトンの大量発生には、悪い面だけでなく、地球にとって大切な役割を果たしているものもあるんだよ。それが「春のブルーム」だ。
春になると日照時間(にっしょうじかん)が長くなり、海水の温度が上がり始める。すると、冬の間に深海から混ぜ上げられた栄養たっぷりの海水と、たっぷりの太陽の光が組み合わさって、植物プランクトンが一気に大量発生するんだ。これが「春のブルーム」で、まるで海に花が一斉(いっせい)に咲いたような状態になるよ(京都大学 – 植物プランクトンの増殖)。
北太平洋や北大西洋では特にこの春のブルームが顕著(けんちょ)で、NASAの人工衛星(じんこうえいせい)からもクロロフィル(葉緑素)の濃度(のうど)が高くなるのが観測できるんだ。衛星画像では、海が緑色に変わっていく様子がはっきりわかるよ。
春のブルームが起きると、植物プランクトンをエサにする動物プランクトンも一緒に増える。するとそれを食べる小さな魚も増えて……という具合に、海全体が活気(かっき)づくんだ。春のブルームは、海の食物連鎖にとってとても大切なイベントなんだよ。
赤潮とブルームの違い
「赤潮」も「ブルーム」も、どちらもプランクトンの大量発生のことなんだけど、ちょっと違いがあるよ。赤潮は主に人間活動による富栄養化が原因で起き、魚に害を与えることが多い。一方、春のブルームは自然のサイクルとして起きるもので、海の生態系にとって必要な現象なんだ。同じ「大量発生」でも、原因と影響がまったく違うんだね。
サンゴとプランクトンの不思議な共生(きょうせい)関係

沖縄のきれいなサンゴ礁(さんごしょう)を見たことがあるかな?色とりどりのサンゴが広がる海は、本当に美しいよね。でも実は、サンゴのあの美しい色は、サンゴの中に住んでいるプランクトンのおかげだって知ってた?ここでは、サンゴとプランクトンの不思議な「助け合い」の関係を見ていこう。
褐虫藻(かっちゅうそう)——サンゴの中に住む植物プランクトン
サンゴの体の中には、褐虫藻(かっちゅうそう)という植物プランクトンが住んでいるんだ。褐虫藻は渦鞭毛藻(うずべんもうそう)の仲間で、一つ一つは目に見えないほど小さい単細胞(たんさいぼう)の藻類(そうるい)だよ(基礎生物学研究所 – 褐虫藻)。
サンゴと褐虫藻の関係は、「共生(きょうせい)」と呼ばれる、お互いに助け合う素晴らしい関係なんだ。
褐虫藻がサンゴにしてあげること:サンゴの体の中で光合成をして、作った栄養(糖やアミノ酸)の最大90%をサンゴにプレゼントする。サンゴはこの栄養で生きている。
サンゴが褐虫藻にしてあげること:安全な住み家(すみか)を提供し、光合成に必要な二酸化炭素や栄養塩(えいようえん)を与える。
つまり、サンゴは褐虫藻の「家」になり、褐虫藻はサンゴの「食料工場」になっているんだ。この助け合いのおかげで、栄養が少ない沖縄の海でもサンゴは元気に育つことができるんだよ。
ちなみに、サンゴの美しい色は、実はこの褐虫藻の色なんだ。褐虫藻は茶色、黄色、緑色などいろいろな色を持っていて、それがサンゴに色を与えている。サンゴ自体の骨格(こっかく)は白い石灰岩(せっかいがん)なんだよ。
ちょっと考えてみよう!
サンゴは緑色の光を発して、共生する褐虫藻を誘(さそ)い込んでいることが2019年の研究でわかったんだ。まるでサンゴが「こっちにおいで!」と光の合図を出しているみたいだね。サンゴと褐虫藻は、長い長い進化(しんか)の歴史の中で、こんなすごい「チームワーク」を身につけたんだよ。
サンゴの白化とプランクトンの関係
最近、ニュースで「サンゴの白化(はっか)」という言葉を聞くことが増えたよね。サンゴの白化とは、サンゴの体から褐虫藻が抜け出してしまう現象のことなんだ(おきなわ物語 – 沖縄のサンゴ礁)。
海水温が通常よりも1〜2℃高い状態が数週間続くと、サンゴはストレスを感じて褐虫藻を体の外に出してしまう。すると、褐虫藻の色がなくなるから、サンゴの白い骨格がそのまま見えて「白化」するんだ。
白化したサンゴは、栄養を作ってくれる褐虫藻がいなくなったから、いわば「食料工場を失った」状態。短期間なら褐虫藻が戻ってくることもあるけど、白化が長く続くとサンゴは餓死(がし)してしまう。沖縄では380種以上のサンゴが生息しているけど、地球温暖化によるサンゴの白化は年々深刻になっているんだ(WWFジャパン – サンゴ礁生態系)。
サンゴ礁は「海の熱帯雨林(ねったいうりん)」とも呼ばれていて、海の面積のたった0.1%しかないのに、海の生き物の25%以上がサンゴ礁を住み家にしているんだよ。サンゴの白化は、褐虫藻というプランクトンとの共生が壊(こわ)れることで起きる。プランクトンの問題は、海全体の問題につながっているんだね。
植物プランクトンのグループ別・海洋一次生産への貢献割合(出典:PMC – The evolution of diatoms、北海道大学)
サンゴも実はプランクトンを食べている!
サンゴは褐虫藻から栄養をもらっているだけじゃないんだ。実はサンゴのポリプ(一つ一つの小さな体)には小さな触手(しょくしゅ)があって、夜になると触手を広げて水中の動物プランクトンを捕まえて食べるんだよ。サンゴは「植物プランクトンを体の中に飼いながら、動物プランクトンを食べる」という、なんともたくましい生き方をしているんだね!
沖縄の海とプランクトン——透明な海の秘密

沖縄の海は、どうしてあんなに透明で美しいんだろう?実は、その秘密もプランクトンと深い関係があるんだよ。ここでは、沖縄の海とプランクトンの不思議な関係を探(さぐ)っていこう。
なぜ沖縄の海は透明なの?
沖縄の海の透明度(とうめいど)は40メートル以上にもなることがあるんだ。つまり、水面から40メートル先のものまで見えるということ。プールの水の透明度は15〜20メートルくらいだから、沖縄の海はプールよりもずっと透明なんだよ。
その理由は、ちょっと意外なんだけど……沖縄の海にはプランクトンが少ないからなんだ。
「え?プランクトンが少ないの?」と驚くかもしれないね。沖縄の海は「海の砂漠(さばく)」とも呼ばれるほど、栄養が少ない(貧栄養:ひんえいよう)海域なんだ。プランクトンが育つために必要な窒素やリンなどの栄養がとても少ないから、プランクトンの数も少ない。プランクトンが少ないと水が濁(にご)らないから、あの美しい透明な海になるんだよ。
一方、北海道(ほっかいどう)の親潮(おやしお)が流れる海域は栄養が豊富で、プランクトンがたくさんいる。だから北海道の海は緑っぽく見えることがあるんだ。プランクトンが多い海はイワシやサンマなどの魚がたくさん獲(と)れるけど、透明度は低い。プランクトンが少ない海は魚は少ないけど、透明度が高い。面白い関係だよね。
沖縄の海が美しいのは、黒潮(くろしお)という暖かい海流のおかげでもあるんだ。黒潮は世界最大級の暖流で、栄養が少ない水を運んでくる。だから沖縄近海は貧栄養になるんだよ(JAMSTEC – 海流と生態系の関係、鹿児島大学 – 黒潮における生物生産力)。
でも、沖縄の海は栄養ゼロじゃない!
沖縄の海が「海の砂漠」と呼ばれるからといって、生き物がいないわけじゃないよ。黒潮の強い流れが作る渦(うず)が深海から栄養を巻き上げたり、東シナ海では長江(ちょうこう)や黄河(こうが)から流れ込む栄養が混ざり合ったりして、プランクトンを支えているんだ。その栄養のバランスが絶妙(ぜつみょう)だから、世界有数のサンゴ礁が育っているんだよ。
星砂の正体は有孔虫——プランクトンの化石!
沖縄のお土産(おみやげ)として人気の「星砂(ほしずな)」。小さな星の形をした砂で、とってもかわいいよね。でも、この星砂の正体は、実は「砂」じゃないんだ。
星砂は有孔虫(ゆうこうちゅう)というプランクトンの殻(から)なんだよ!有孔虫は炭酸カルシウムの殻を持つアメーバのような単細胞生物で、動物プランクトンの一種。星砂は「ホシズナ」という有孔虫の殻が砂浜に集まったものなんだ。
つまり、みんなが「きれい!」と言って手に取っている星砂は、何千万年も前から海を漂ってきたプランクトンの「お家」なんだよ。すごいよね!沖縄本島の北部や竹富島(たけとみじま)の「星砂の浜(はま)」で見ることができるよ。
ちなみに、有孔虫の殻は化石(かせき)としても重要で、地質学者(ちしつがくしゃ)は有孔虫の化石を調べることで、何百万年も前の海の温度や環境を推定しているんだ。プランクトンは、地球の歴史を記録する「タイムカプセル」でもあるんだね。
沖縄で見られる発光プランクトン
沖縄では、夜光虫による幻想的な発光プランクトンを見ることができるよ。特に人気なのが、恩納村(おんなそん)や石垣島(いしがきじま)で開催される「ナイトシュノーケリングツアー」だよ。
夜の海に入って手を動かすと、触(ふ)れた海水がキラキラと青白く光るんだ。まるで自分の手が魔法(まほう)の力を持ったみたい!フィンで水をかくと、足元から光の粒(つぶ)がきらめいて、本当に夢のような体験ができるよ。
夜光虫は春〜夏(4月〜8月ごろ)に多く発生するから、沖縄に行く機会があったらぜひ体験してみてね。ただし、夜の海は危険な面もあるから、必ずガイドさんと一緒に行こうね。
プランクトンが減っている!?——気候変動(きこうへんどう)の影響

ここまで読んで、プランクトンがどれだけ大切な存在か、よくわかったよね。酸素を作り、食物連鎖を支え、地球温暖化を防ぎ、美しい海を作り出している。でも今、そのプランクトンに大変なことが起きているんだ。
80年間で24%も減少した海のプランクトン
2024年11月、東北大学(とうほくだいがく)の研究チームが科学雑誌Natureに発表した衝撃的(しょうげきてき)な研究結果がある。それは、過去80年間で海洋プランクトンの個体数が約24%も減少したというものだ(東北大学 – 地球温暖化が海洋プランクトンに及ぼす深刻な影響、Nature – Migrating is not enough for modern planktonic foraminifera)。
24%って、4匹に1匹がいなくなった計算だよ。それがたった80年の間に起きたんだ。
この研究では、世界中の海で採集されたプランクトン性有孔虫(ゆうこうちゅう)のデータベースを詳(くわ)しく分析したんだ。その結果、プランクトンが温かい海水を避(さ)けて、年間約10キロメートルのペースで高緯度(こういど)方向(つまり北や南の極地の方)に移動していることがわかったよ。さらに、水平方向だけでなく、より深い水深にも移動していることが新たに発見されたんだ(ScienceDaily – Climate change threatens plankton)。
つまり、プランクトンは「暑い!」と感じて、涼(すず)しい場所を求めて逃(に)げているんだ。でも研究者たちは、移動するだけでは多くの種が生き残れないと警告しているよ。特に熱帯域(ねったいいき)のプランクトンが最も大きな被害を受けていて、2050年や2100年には生存限界(せいぞんげんかい)を超える海域が広がると予測されているんだ(北海道大学 – 海洋生態系を支えるプランクトン)。
さらに、2010年にカナダのダルハウジー大学が発表した研究では、1950年以降、植物プランクトンの総量が約40%減少したというデータもあるんだ(Nature – Global phytoplankton decline、Scientific American – Phytoplankton Population Drops 40 Percent)。ただし、この研究に対しては他の科学者から「測定方法に問題がある」という指摘もあって、著者自身も2014年に減少率を下方修正しているよ。科学では、新しいデータによって結果が変わることもあるんだ。それでも、プランクトンが減少傾向にあることは多くの研究者が認めているよ。
プランクトンが減ると何が起きる?
プランクトンが減ると、こんな連鎖的(れんさてき)な問題が起きるよ。
1. 酸素の生産量が減る → 地球全体の酸素が不足する危険
2. 食物連鎖が崩壊する → 魚が減って漁業に大打撃
3. 生物ポンプが弱まる → CO2が深海に運ばれにくくなり、温暖化が加速
4. さらに温暖化が進む → さらにプランクトンが減る → 悪循環
これは本当に深刻な問題なんだ。
海洋酸性化(かいようさんせいか)がプランクトンの殻を溶かす
地球温暖化に加えて、もう一つプランクトンを脅(おびや)かしている問題がある。それが「海洋酸性化」だよ。
人間が大量に出すCO2の約30%は海に溶(と)け込んでいるんだ。CO2が海水に溶けると炭酸(たんさん)になって、海水が酸性(さんせい)に近づいていく。産業革命(さんぎょうかくめい)以降、海のpH(ペーハー:酸性・アルカリ性の度合い)は約8.2から約8.1に下がっているよ(気象庁 – 海洋酸性化の影響、国立環境研究所 – 海洋酸性化の影響)。
「0.1しか変わっていないじゃん」と思うかもしれないけど、これは海にとってはとても大きな変化なんだ。0.1の変化で、海水中の水素イオン濃度は約30%も増加しているんだよ。
海洋酸性化で最も影響を受けるのが、炭酸カルシウムの殻を持つプランクトンだ。酸性の海では殻が溶けやすくなってしまうんだ。
- 翼足類(よくそくるい):「海の蝶(ちょう)」とも呼ばれる美しい貝の仲間。アラゴナイトという炭酸カルシウムでできた殻を持っている。2004年〜2019年の15年間で、なんと生息数が5分の1にまで激減(げきげん)した!
- 円石藻(えんせきそう):炭酸カルシウムの鱗(うろこ)を持つ植物プランクトン。海水のカルサイト過飽和度(かほうわど)がわずかに下がるだけで、急激に生育が低下する
- 有孔虫(ゆうこうちゅう):炭酸カルシウムの殻を作ることが困難になっている。星砂の有孔虫にも影響が出ているかもしれない
想像してみよう。プランクトンの殻は、人間でいうと骨(ほね)のようなもの。骨が溶けていく病気にかかったら、生きていくのがとても大変だよね。海洋酸性化は、プランクトンにそんな苦しみを与えているんだ。
プランクトン・マニフェスト——世界が動き始めた
でも、希望もあるんだ。世界中の科学者たちが、プランクトンを守るために動き始めているよ。
2025年6月、フランスのニースで開かれた国連海洋会議(こくれんかいようかいぎ)で、「プランクトン・マニフェスト」が提示されたんだ(東京大学 – プランクトンに未来を託す国際提言、東京大学大気海洋研究所 – プランクトン・マニフェスト)。
プランクトン・マニフェストは、東京大学大気海洋研究所(たいきかいようけんきゅうじょ)も参加した国際的な提言書(ていげんしょ)で、プランクトンの機能を活用して、気候変動・生物多様性の喪失(そうしつ)・汚染(おせん)という3つの地球環境の危機に取り組む戦略を提案しているんだ。日本語版も作成されているよ。
このマニフェストの中心にあるメッセージは、「プランクトンを守ることは、地球を守ること」ということ。プランクトンは目に見えないほど小さいけれど、地球の未来はプランクトンにかかっていると言っても過言(かごん)ではないんだ(Columbia Climate School – Plankton Are Central to Life on Earth)。
自由研究にチャレンジ!プランクトンを観察しよう
さて、ここまでプランクトンのすごさを学んできたけど、「実際にプランクトンを見てみたい!」と思った人もいるんじゃないかな?夏休みの自由研究にもぴったりのアイデアを3つ紹介するよ。
自由研究アイデア1:プランクトンを採集して観察しよう
難易度:★★☆(ちょっとがんばれば誰でもできる!)
必要な期間:1〜2日
用意するもの:
- 洗濯機用の糸くず取りネット(100円ショップで買える!)
- 小さなプラスチック瓶(ふた付き)
- 針金またはハンガー(丸く曲げてネットの口を作る)
- 紐(ひも)(引っ張る用)
- 結束バンドまたは輪ゴム
- スポイト
- スライドガラスとカバーガラス
- 顕微鏡(学校で借りられるかも!)
プランクトンネットの作り方:
- 糸くず取りネットの底を切り開く
- プラスチック瓶を結束バンドでネットの底にしっかり固定
- ネットの口を針金の輪に固定(直径15〜20cmくらい)
- 針金の輪に紐を3か所で結ぶ(安定するよ)
- 完成!
採集のやり方:
- 海や池のそばで、ネットをゆっくり水の中で引く(急に引くとプランクトンが逃げちゃう)
- 数分間引いたら、ネットを上げて瓶の中の水を確認
- 瓶の水をスポイトで1滴スライドガラスに載せる
- カバーガラスをそっとかぶせる(空気が入らないように)
- 顕微鏡で観察!まずは低い倍率(40〜100倍)で全体を見て、面白い生き物がいたら高い倍率に上げよう
出典:LAB to CLASS – プランクトンを採集しよう
⚠️ 安全のための注意!水辺での活動は必ず大人と一緒に行ってね。一人では絶対に行かないこと。また、深い場所や流れの速い場所には近づかないようにしよう。
自由研究アイデア2:食物連鎖図をつくろう
難易度:★☆☆(誰でもできる!)
必要な期間:半日〜1日
この記事で学んだ海の食物連鎖を、大きな模造紙(もぞうし)やポスターにまとめてみよう!
作り方:
- 大きな紙(模造紙やB3サイズの紙)を用意する
- ピラミッド型の枠(わく)を描く
- 一番下に植物プランクトン(一次生産者)を描く:珪藻、渦鞭毛藻などのイラストを添えよう
- 2段目に動物プランクトン(一次消費者)を描く:カイアシ類、ミジンコのイラスト
- 3段目に小さな魚(二次消費者)を描く:イワシ、アジなど
- 4段目に中くらいの魚(三次消費者)を描く:サバ、カツオなど
- 頂点に大きな魚や海の哺乳類(高次消費者)を描く:マグロ、クジラ、サメなど
- 「食べる→食べられる」の方向に矢印を描く
- 忘れずにバクテリア(分解者)も加えよう:有機物を分解して栄養塩に戻す矢印を描く
- 各段階に、この記事で紹介した統計データ(例:カイアシ類は動物プランクトンの75〜80%以上)を書き添えると、もっと良くなるよ!
自由研究アイデア3:プランクトンの培養実験
難易度:★★★(少し根気が必要!)
必要な期間:1〜2週間
プランクトンを自分で育ててみよう!特別な道具がなくても、身近な材料でプランクトンを培養(ばいよう)できるよ。
用意するもの:
- 透明なプラスチック容器(ペットボトルを半分に切ったものでもOK)を数個
- 池や田んぼの水
- 枯れ草(少量)
- 日光が当たる場所(窓辺がベスト)
- ルーペまたは虫眼鏡
実験のやり方:
- 容器に池や田んぼの水を入れる
- 枯れ草を少し浮かべる(プランクトンのエサになるよ)
- 日光がよく当たる場所に置く
- 毎日観察して、水の色や、肉眼で見える生き物の変化を記録する
- 数日〜1週間後には、水が緑色に変わってきたり、小さな生き物が動き回っているのが見えたりするはず!
- 条件を変えた実験もしてみよう:「日光あり vs 日光なし(暗い場所)」「枯れ草あり vs 枯れ草なし」など。条件によってプランクトンの増え方がどう違うか比べると、立派(りっぱ)な実験レポートになるよ!
観察のポイント:
- 水が緑色になったら、それは植物プランクトンが増えた証拠(しょうこ)!
- ルーペで水面を見ると、小さな点がピクピク動いているのが見えるかも。それが動物プランクトンだよ
- 毎日の写真を撮って変化を記録すると、レポートがわかりやすくなるよ
自由研究をもっとレベルアップ!
この3つのアイデアを組み合わせると、とても充実(じゅうじつ)した自由研究になるよ。例えば、アイデア1でプランクトンを採集→アイデア3で培養して増やす→アイデア2で食物連鎖図にまとめる、という流れだ。さらに、この記事で学んだ「酸素生産」「生物ポンプ」「気候変動の影響」などの情報も書き加えれば、先生もびっくりするような自由研究になること間違いなし!
まとめ:小さな生き物が支える大きな海の世界
さあ、プランクトンの世界を冒険してきた旅も、そろそろ終わりに近づいてきたよ。この記事で学んだことを、もう一度ふり返ってみよう。
プランクトンは「漂う」生き物。ウイルスサイズの超小型のものから、クラゲのような大型のものまで、水の流れに逆らえない生き物はみんなプランクトンと呼ばれているんだったね。
植物プランクトンは地球の酸素の半分以上を作っている。特に珪藻は海洋一次生産の約40%を担う「スーパースター」。私たちが今吸っている酸素の2回に1回は、海のプランクトンのおかげなんだ。
海の食物連鎖の土台はプランクトン。カイアシ類は「海の牛」として、植物の栄養を動物の栄養に変える大切な橋渡し役。1kgのマグロの裏には10トンもの植物プランクトンが必要なんだよ。
生物ポンプで地球温暖化を防いでいる。プランクトンのフンや死がいがマリンスノーとなって深海に沈み、年間約28億トンもの炭素を深海に閉じ込めている。その経済的価値は年間約80兆円!
夜光虫、赤潮、春のブルーム。光る海の正体も、赤い海の正体も、春に海が生き生きする理由も、全部プランクトンの仕業(しわざ)だったんだ。
サンゴの美しさはプランクトンのおかげ。褐虫藻という植物プランクトンがサンゴの中に住んで、栄養を作り、色を与えている。温暖化で白化が起きるのは、この共生関係が壊れるからなんだ。
沖縄の透明な海の秘密もプランクトン。プランクトンが「少ない」から透明な海になり、星砂はプランクトンの殻。光る海もプランクトンの力。
でも、プランクトンは減っている。過去80年で24%、1950年以降で40%も減少。海洋酸性化は殻を持つプランクトンを脅かしている。世界の科学者たちは「プランクトン・マニフェスト」でこの問題に立ち向かおうとしている。
参考文献
この記事を書くにあたって参考にした資料を紹介するよ。もっと詳しく知りたい人は、ぜひチェックしてみてね。
日本語の資料
- NOAA – How much oxygen comes from the ocean?(アメリカ海洋大気庁)
- 日本海事広報協会 – 酸素は海からもつくられる
- 日本海事広報協会 – 海の生態系
- 笹川平和財団 – 海の小さな巨人─カイアシ類
- 東北大学 – 地球温暖化が海洋プランクトンに及ぼす深刻な影響(2024年)
- 東京大学 – プランクトンに未来を託す国際提言
- 東京大学大気海洋研究所 – プランクトン・マニフェスト
- 国立科学博物館 – プランクトンの世界
- 気象庁 – 海洋酸性化の影響
- 農林水産省 – 赤潮はなぜ発生するか
- 国立環境研究所 – 海洋酸性化の影響
- 北海道大学 – 海洋生態系を支えるプランクトン
- 基礎生物学研究所 – 褐虫藻
- 京都大学 – 植物プランクトンの増殖
- おきなわ物語 – 沖縄のサンゴ礁
- WWFジャパン – サンゴ礁生態系
- LAB to CLASS – プランクトンを採集しよう
- サイエンスポータル – 植物プランクトンの種類がCO2吸収に影響
- JAMSTEC – 海流と生態系の関係
- 鹿児島大学 – 黒潮における生物生産力
英語の資料
- NOAA Fisheries – Copepods: Cows of the Sea
- NASA Earth Observatory – Oxygen Factories in the Southern Ocean
- Nature – Migrating is not enough for modern planktonic foraminifera(2024年)
- Nature – Global phytoplankton decline over the past century
- Nature Climate Change – Global distribution and valuation of biological carbon pump(2025年)
- PMC – The evolution of diatoms
- Frontiers – Carbon Dioxide Concentration in Marine Diatoms
- Scientific American – Phytoplankton Population Drops 40 Percent
- ScienceDaily – Climate change threatens plankton
- WHOI – The $500 billion question: value of studying the ocean’s biological carbon pump
- Columbia Climate School – Plankton Are Central to Life on Earth
海流のしくみ:海の水はどうして流れるの?
みんなは海で泳いだことがあるかな?沖縄の美しいビーチで海に入ったとき、「あれ?なんだか体が流されるぞ?」って感じたことはないかな?実は、海の水はいつも動いているんだ。しかも、その流れは地球全体をめぐる壮大なスケールのもの!海の水がどうして流れるのか、そのしくみを一緒に探検していこう!
海流(かいりゅう)という海の大きな流れは、地球の気候や天気、生き物たちの暮らし、そして私たちの生活にまで深く関わっているんだ。この記事を読めば、海の水が動く理由がわかって、地球のことがもっと好きになるはずだよ!
この記事で学べること
- 海流とは何か、暖流と寒流の違い
- 海流が生まれる3つの原因(風・地球の自転・温度と塩分)
- 世界の海をめぐる大循環のしくみ
- 沖縄を流れる黒潮の秘密
- 海流と気候・環境問題のつながり
- 自分でできる海流の実験アイデア
海流って何だろう?海の水は動いている!

海の水って、ただじっとしているだけだと思っていないかな?実は、海の水はいつも動いているんだ。波のように上下に動くだけじゃなくて、ある方向に向かってずーっと流れ続けている大きな流れがあるんだよ。これが「海流(かいりゅう)」なんだ(Wikipedia – 海流)。
海流は、長い期間にわたって広い範囲で続く海水の大規模な流れのこと。ちょっとした波や潮の満ち引きとは違って、何年も何十年もずっと同じ方向に流れ続けているんだよ。すごいスケールだよね!
海の中にも「川」がある?
みんなは川を知っているよね。山に降った雨が集まって、川になって、海に向かって流れていく。実は、海の中にも「川」のような流れがあるんだ!しかも、その規模は陸の川よりもはるかに大きい。
たとえば、日本の近くを流れる「黒潮(くろしお)」という海流は、幅が約100kmもあるんだ。これは東京から富士山までの距離くらいだよ!しかも、毎秒5,000万トンもの水が流れているんだ(気象庁 – 黒潮)。日本で一番大きい利根川の水の量と比べると、なんと約1,000倍以上!海の中の川は、想像をはるかに超えるスケールなんだね。
ちょっと考えてみよう!
海の水がまったく流れなかったら、どうなると思う?赤道付近の海はどんどん暖まって、北極や南極の海はどんどん冷たくなってしまうよ。海流は、地球全体の温度のバランスを保つ、とても大切な役割を果たしているんだ。
海流には大きく分けて2つの種類があるよ。海の表面近くを流れる「表層海流(ひょうそうかいりゅう)」と、海の深いところを流れる「深層海流(しんそうかいりゅう)」だ。表層海流は主に風の力で動いていて、深さは数百メートルくらいまで。深層海流は温度や塩分の違いで動いていて、海の底のほうをゆっくりと流れているんだ(気象庁 – 海洋の循環)。
暖流と寒流ってどう違うの?

海流にはもう一つの分け方があるよ。それが「暖流(だんりゅう)」と「寒流(かんりゅう)」だ。
暖流は、赤道に近い暖かい地域から、北極や南極に近い寒い地域に向かって流れる温かい海流のこと。暖流が通るところは、周りの海水よりも温度が高いんだ。日本の近くでは、「黒潮」が暖流の代表だよ。
寒流は、その反対で、北極や南極に近い冷たい地域から、赤道に近い暖かい地域に向かって流れる冷たい海流のこと。日本の近くでは、北からやってくる「親潮(おやしお)」が寒流の代表だね(日本海事広報協会 – 海流)。
暖流と寒流のはたらきの違い
暖流は暖かい地方から温かい水を運んでくるから、沿岸の気候を温暖にするはたらきがあるよ。たとえば、黒潮のおかげで沖縄は冬でも比較的暖かいんだ。一方、寒流は冷たい水と一緒にたくさんの栄養分を運んでくるから、プランクトンや魚がたくさん集まる豊かな漁場を作るんだよ。親潮の名前の由来は「魚を育てる親のような潮」という意味なんだって!
| 特徴 | 暖流 | 寒流 |
|---|---|---|
| 流れる方向 | 低緯度(暖かい地域)→ 高緯度(寒い地域) | 高緯度(寒い地域)→ 低緯度(暖かい地域) |
| 水温 | 周りの海水より温かい | 周りの海水より冷たい |
| 気候への影響 | 沿岸を温暖にする | 沿岸を涼しくする |
| 栄養分 | 比較的少ない | 豊富(プランクトンが多い) |
| 日本の例 | 黒潮(日本海流) | 親潮(千島海流) |
海流が生まれる秘密①:風の力

さて、海流はどうやって生まれるんだろう?海の水が自分で動き出すわけじゃないよね。海流が生まれるには、ちゃんとした理由があるんだ。まずは一番大きな原因である「風の力」から見ていこう!
表層海流(海の表面近くの流れ)を動かしている最大の力は、なんと「風」なんだ。地球の上空には、いつも決まった方向に吹いている大きな風があって、この風が海の表面をこすって、海水を押し動かしているんだよ(NOAA – Ocean Currents)。
貿易風と偏西風が海を動かす
地球の上には、いつもほぼ同じ方向に吹いている「恒常風(こうじょうふう)」という風があるんだ。その中でも特に重要なのが、「貿易風(ぼうえきふう)」と「偏西風(へんせいふう)」だよ。
貿易風は、赤道の近く(緯度0度〜30度くらい)で東から西に向かって吹く風のこと。昔、ヨーロッパからアメリカに貿易に行く帆船がこの風を利用していたから「貿易風」って名前がついたんだよ。この風が海の表面を押すことで、赤道付近の海水が西に向かって流れる「赤道海流」が生まれるんだ。
偏西風は、中緯度(緯度30度〜60度くらい)で西から東に向かって吹く風のこと。日本はちょうどこの偏西風が吹いているエリアにあるんだよ。天気予報で「天気は西から変わります」っていうのを聞いたことがないかな?これは偏西風のせいなんだ。偏西風は海の表面を東に押して、「北太平洋海流」などの海流を作り出しているよ(UC Berkeley – Ocean Circulation)。
風と海流の関係を覚えよう!
- 貿易風(東→西):赤道海流を生み出す
- 偏西風(西→東):北太平洋海流などを生み出す
- 極東風(東→西):極地付近の海流を生み出す
これらの風が組み合わさって、海の表面に大きな循環の流れを作っているんだよ!
風が海水を押す仕組み(エクマン輸送)
ここで、ちょっと面白い話があるよ。風が海の表面を押すと、海水はそのまま風と同じ方向に流れると思うよね?でも実は、風の方向とはちょっとズレた方向に流れるんだ!これを「エクマン輸送(ゆそう)」っていうんだよ。
スウェーデンの海洋学者エクマンが1905年に発見したこの現象は、こういう仕組みなんだ。風が海の表面を押すと、海の一番上の水はだいたい風の方向に流れる。でも、その下の水は、上の水に引きずられて動くんだけど、地球の自転の影響で少しずつ方向がズレていく。もっと深いところの水はさらにズレる。こうして、海水全体を平均すると、なんと北半球では風の方向から90度右にズレた方向に水が運ばれるんだ!(NOAA – Boundary Currents)
表層海流は主に海面から約100メートルの深さまでの海水を動かしているんだよ。100メートルっていうと、25メートルプール4つ分の長さだね。海全体の深さ(平均約3,800メートル)に比べたらほんの薄い層だけど、この薄い層がとっても大切な役割を果たしているんだ。
かんたん実験:風で水を動かしてみよう!
洗面器やお風呂に水を張って、水面にストローで息を吹きかけてみよう。水面が波立って、吹いた方向に水が動くのがわかるよ。これが風で海流が生まれる仕組みと同じ原理なんだ。紙吹雪やコショウの粉を水面にまいてから息を吹きかけると、水の動きがよく見えるよ!
海流が生まれる秘密②:地球の自転とコリオリの力

海流が生まれる2つ目の秘密は、「地球の自転(じてん)」だ。地球は1日に1回、自分でくるっと回っているよね(これを自転という)。この自転が、海流の方向を決めるのにとっても重要な役割を果たしているんだ。
メリーゴーラウンドで体感!コリオリの力
「コリオリの力」って聞いたことがあるかな?これは、回転しているものの上で動くものに働く「見かけの力」のことなんだ(Wikipedia – コリオリの力)。ちょっと難しそうだけど、メリーゴーラウンドで考えるとわかりやすいよ!
想像してみて。メリーゴーラウンドが反時計回りに回っているとするね。そのメリーゴーラウンドの上に立って、真ん中に向かってボールを投げたとしよう。ボールは真っすぐ投げたつもりなのに、メリーゴーラウンドが回っているから、ボールは横にそれたように見えるんだ。実際にはボールは真っすぐ飛んでいるんだけど、回転している自分の立場から見ると、曲がったように見えるんだよ(名古屋大学 – コリオリの力)。
地球も同じなんだ。地球は回転しているから、地球の上を動くもの(海の水や空気)には、このコリオリの力がはたらくんだよ。
コリオリの力を発見した人は?
コリオリの力は、フランスの科学者ガスパール=ギュスターヴ・コリオリが1835年に数学的に説明したんだ。でも面白いことに、この力は「見かけの力」で、実際に何かが押しているわけじゃないんだよ。回転しているもの(地球)の上にいるから感じる力なんだ。宇宙から地球を見ている宇宙飛行士には、コリオリの力は見えないんだよ!
北半球は右、南半球は左に曲がる不思議
コリオリの力には、とっても面白い特徴があるんだ。それは、「北半球と南半球で、曲がる方向が逆になる」ということ!
北半球では、動いている方向に対して右に曲がる。だから、北半球の海流は右に右にと曲がっていって、最終的に時計回りの大きな渦(うず)を作るんだ。
南半球では、動いている方向に対して左に曲がる。だから、南半球の海流は左に左にと曲がっていって、反時計回りの大きな渦を作るんだよ。
これが、海流が単に風に吹かれて一直線に流れるのではなく、大きな渦を描くように循環する理由なんだ。コリオリの力がなかったら、風が吹いている方向にまっすぐ水が流れるだけで、今のような複雑な海流のパターンは生まれなかったんだよ。すごいよね!
コリオリの力まとめ
- 地球の自転によって生まれる「見かけの力」
- 北半球:運動方向に対して右に曲がる → 海流は時計回り
- 南半球:運動方向に対して左に曲がる → 海流は反時計回り
- 赤道付近ではほとんどはたらかない
- 極に近いほど強くはたらく
コリオリの力と海流の回転方向
海流が生まれる秘密③:温度と塩分の違い

海流が生まれる3つ目の秘密は、「温度と塩分の違い」だ。これは特に海の深いところを流れる「深層海流」を動かす原因になっているんだよ。この仕組みを「熱塩循環(ねつえんじゅんかん)」って呼ぶんだ(Britannica – Thermohaline Circulation)。「熱」は温度、「塩」は塩分のことだよ。
冷たくて塩辛い水は重い!
みんなは、お風呂のお湯と水道の冷たい水を比べたことがあるかな?実は、冷たい水のほうが温かい水よりも「重い(密度が高い)」んだ。温かい水は軽くなって上に浮き、冷たい水は重くなって下に沈む。これは水の基本的な性質だね。
それに加えて、海水には塩分が溶けているよね。塩分が多い(塩辛い)海水は、塩分が少ない海水よりも重いんだ。だから、「冷たくて」「塩辛い」海水は、とっても重くなって海の底に沈んでいくんだよ。
これが起こるのは主に、北大西洋のグリーンランド周辺と、南極大陸の周りなんだ。これらの場所では、冬になると海が凍るほど冷たくなる。海水が凍るとき、塩分は氷の中に入れないから、周りの海水に残って、塩分濃度が高くなる。こうして「冷たくて塩辛い水」ができて、それが海の底深くまで沈み込んでいくんだよ(NOAA – Thermohaline Circulation)。
やってみよう!温度と塩分の実験
コップに温かいお湯を入れて、食紅で赤く色をつけよう。別のコップには冷たい水を入れて、青い食紅で色をつけよう。大きな水槽や洗面器に水を入れて、赤いお湯と青い冷水を同時にゆっくり入れてみよう。赤いお湯は上に広がり、青い冷水は下に沈むのが見えるはず!これが海の中でも起こっていることなんだ。さらに、冷たい水に塩をたくさん溶かすと、もっと速く沈むのがわかるよ。
1,000年かけて地球を一周する深層海流
北大西洋や南極周辺で海の底に沈み込んだ冷たい水は、海底に沿ってゆっくりと流れていくんだ。その速さは秒速わずか約1cm!人間の歩く速さが秒速約1メートルだから、その100分の1しかないんだよ。ものすごくゆっくりだよね。
でも、このゆっくりした流れが止まることなく何百年も続いて、なんと約1,000年かけて地球の全ての海をぐるっと一周するんだ!大西洋の底を南に向かって流れ、南極の周りを回って、インド洋や太平洋に入り、やがて暖められて上昇し、表面の海流となって再び大西洋に戻っていく。この壮大な循環が、ずっと繰り返されているんだよ(NASA – Thermohaline Circulation)。
深層海流の旅のスケール
今、北大西洋で沈み込んだ海水は、約1,000年後にやっと太平洋で表面に上がってくるんだ。つまり、今海底を流れている水は、鎌倉時代くらいに沈んだ水かもしれないってこと!時間のスケールが壮大すぎてびっくりだね!
世界の海をめぐる大循環!海の5大環流

風の力、コリオリの力、温度と塩分の違い。これらの力が組み合わさることで、海の表面には巨大な渦のような流れが生まれるんだ。この大きな循環の流れを見ていこう!
5つの巨大な渦(ジャイア)
世界の海には、5つの巨大な渦(うず)があるんだ。この渦のことを「環流(かんりゅう)」、英語では「ジャイア(gyre)」って呼ぶよ(NOAA – What is a Gyre?)。
5つの環流は以下の通りだよ:
| 環流の名前 | 場所 | 回転方向 | 主な海流 |
|---|---|---|---|
| 北太平洋環流 | 北太平洋 | 時計回り | 黒潮 → 北太平洋海流 → カリフォルニア海流 → 北赤道海流 |
| 南太平洋環流 | 南太平洋 | 反時計回り | 東オーストラリア海流 → 南太平洋海流 → ペルー海流 → 南赤道海流 |
| 北大西洋環流 | 北大西洋 | 時計回り | メキシコ湾流 → 北大西洋海流 → カナリア海流 → 北赤道海流 |
| 南大西洋環流 | 南大西洋 | 反時計回り | ブラジル海流 → 南大西洋海流 → ベンゲラ海流 → 南赤道海流 |
| インド洋環流 | インド洋 | 反時計回り | アガラス海流 → 南インド洋海流 → 西オーストラリア海流 → 南赤道海流 |
北半球の2つの環流(北太平洋環流と北大西洋環流)は時計回りに回っていて、南半球の3つの環流(南太平洋環流、南大西洋環流、インド洋環流)は反時計回りに回っているよ。これはさっき学んだコリオリの力のせいなんだ(National Geographic – Ocean Gyre)。北半球では右に曲がるから時計回り、南半球では左に曲がるから反時計回りになるんだったよね!
そして面白いことに、環流の西側(大陸の東側)を流れる海流は、東側を流れる海流よりも流れが速くて狭いんだ。黒潮やメキシコ湾流がこれにあたるよ。これを「西岸強化(せいがんきょうか)」っていうんだ。だから黒潮は幅約100kmで速い流れだけど、反対側のカリフォルニア海流はもっと幅広くてゆっくりなんだよ。
グローバルコンベヤーベルト:海の大循環
表面の環流だけじゃなく、海の深いところの流れもあわせて考えると、もっとすごい循環が見えてくるよ。それが「グローバルコンベヤーベルト」だ!工場のベルトコンベアのように、海水が地球全体をぐるぐると回っているイメージから、この名前がついたんだ(National Geographic – Ocean Conveyor Belt)。
その仕組みはこうだよ:
- 北大西洋のグリーンランド周辺で、冷たくて塩辛い海水が海底深くに沈み込む
- 沈んだ水は、大西洋の底を南に向かってゆっくり流れる
- 南極の周りを回って、インド洋と太平洋に入る
- インド洋や太平洋で、ゆっくりと暖められて上昇する
- 暖かくなった表層の海水が、インド洋→大西洋と流れて元の場所に戻る
- また冷やされて沈む…というサイクルを繰り返す
この一周には約1,000年かかるんだったよね。グローバルコンベヤーベルトは地球全体の気候を安定させる、とてつもなく大切なシステムなんだ(Wikipedia – Thermohaline Circulation)。
グローバルコンベヤーベルトの流れ
海流を動かす3つの力のまとめ
- 風の力:表面の海水を押して表層海流を作る
- コリオリの力(地球の自転):海流の方向を曲げて、大きな環流を作る
- 温度と塩分の違い:海水の密度差で深層海流を動かす
この3つの力が協力して、地球全体の海の水を動かしているんだよ!
沖縄を流れる黒潮の秘密

世界の海流のことがわかったところで、私たちの身近な海流について見てみよう。沖縄のすぐ近くを流れている、あの有名な海流について詳しく知ろう!
世界最大級の暖流「黒潮」
「黒潮(くろしお)」は、日本の南側を流れる世界最大級の暖流だよ。「日本海流(にほんかいりゅう)」とも呼ばれるんだ。フィリピンの東から台湾の横を通り、沖縄の西側を流れて、九州・四国・本州の南岸に沿って流れていく、とてつもなく大きな海流なんだ(Wikipedia – 黒潮)。
黒潮の名前の由来は、その「色」にあるんだ。黒潮が流れているところの海の色は、深い青黒色をしているんだよ。これは、黒潮の海水がとても透明で、プランクトンなどの浮遊物が少ないから。透明度が高い水は深い青色に見えるんだったよね(前回の記事「海の色」で学んだね!)。この深い青色が黒っぽく見えることから「黒潮」と名付けられたんだ(気象庁 – 黒潮)。
黒潮のすごいところを数字で見てみよう:
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 流れの幅 | 約100km |
| 流れの深さ | 約700〜1,000m |
| 流速(沖縄西方) | 最大約4km/h(秒速約1m) |
| 流速(紀伊半島沖) | 最大6km/h以上(秒速約1.7m) |
| 水の輸送量 | 毎秒約5,000万トン |
| 水温(沖縄近海) | 夏:28〜30℃、冬:21〜24℃ |
毎秒5,000万トンの水が流れているって、想像できるかな?25メートルプール(約500トン)に換算すると、毎秒10万杯分のプールの水が流れている計算になるよ!とんでもない量だよね。
黒潮が沖縄に与える恵み
黒潮は、沖縄にたくさんの恵みをもたらしているんだ。
①温暖な気候
黒潮は赤道近くの暖かい海水を運んでくるから、沖縄の冬でも海水温が20℃を下回ることはほとんどないんだ。これが沖縄の温暖な気候の大きな理由なんだよ。おかげで、サンゴ礁が発達できるし、亜熱帯の美しい自然が保たれているんだ(琉球新報 – 黒潮)。
②美しい海の色
黒潮の水は透明度がとても高い。栄養分が少ない分、プランクトンや濁りが少なくて、沖縄の海がエメラルドグリーンやコバルトブルーに輝く理由の一つになっているんだ。
③海の生き物たち
黒潮に乗って、南の海からさまざまな生き物がやってくるよ。マグロやカツオ、ジンベエザメなどの大きな魚から、熱帯魚やサンゴの卵(幼生)まで、黒潮はまさに「命の高速道路」なんだ。沖縄美ら海水族館で見られるたくさんの生き物たちも、黒潮があってこそ沖縄に暮らしているんだよ。
④漁業への影響
黒潮自体は栄養分が少ないけど、黒潮と親潮がぶつかるところ(潮目・しおめ)には、栄養豊富な親潮の水と暖かい黒潮の水が混ざって、プランクトンが大発生するんだ。これが日本近海が世界有数の漁場である理由の一つだよ(日本海事広報協会 – 日本近海)。
黒潮の流れは変わるの?
黒潮は時々、紀伊半島沖で大きく南に蛇行(だこう)することがあるんだ。これを「黒潮大蛇行(くろしおだいだこう)」って呼ぶよ。蛇行が起こると、沿岸の漁業や気象に大きな影響が出るんだ。気象庁やJAMSTECが常に黒潮の流れを監視しているよ(JAMSTEC – 黒潮親潮ウォッチ)。
海流と気候の深い関係

海流は、地球の気候にとってなくてはならない存在なんだ。海流がどうやって気候に影響しているのか、見ていこう。
海流がなかったら地球はどうなる?
もし海流がまったく流れなくなったら、地球はどうなるか想像してみよう。
赤道付近の海は太陽の光をたくさん浴びて、どんどん暖まっていくよね。でも北極や南極は太陽の光が弱いから、冷たいままだ。海流がなければ、赤道の暖かい水が高緯度に運ばれないから、赤道付近は今よりもっと暑くなり、極地方は今よりもっと寒くなってしまうんだ。
実際、海流は低緯度の余った熱を高緯度に運ぶ「地球のエアコン」のような役割を果たしているんだよ。海流が運ぶ熱の量は膨大で、地球の南北の温度差を和らげる大きな役割を担っているんだ(Encyclopedia of the Environment – Ocean Circulation)。
わかりやすい例を挙げよう。ヨーロッパのノルウェーは北緯60度くらいにあるけど、冬でもそこまで寒くない。これは暖流のメキシコ湾流(北大西洋海流)が暖かい水を運んでくるおかげなんだ。同じ北緯60度のカナダのラブラドル半島は、寒流のラブラドル海流の影響で、冬はマイナス20℃以下になることもあるよ。同じ緯度なのに、海流の違いでこんなに気候が変わるんだ!
海流が気候に与える影響
- 赤道の熱を極地方に運んで、地球全体の温度差を和らげる
- 暖流が流れる沿岸は温暖で湿潤な気候になる
- 寒流が流れる沿岸は冷涼で乾燥した気候になる
- 暖流と寒流がぶつかるところには霧が発生しやすい
- 海流は大気に水蒸気を供給して雨や台風の原因にもなる
エルニーニョとラニーニャ
「エルニーニョ」や「ラニーニャ」という言葉を聞いたことがあるかな?これは、赤道太平洋の海面水温が変動する現象で、海流と大気の相互作用によって起こるんだ。世界中の天気に大きな影響を与えることで知られているよ(JAMSTEC – エルニーニョコラム)。
エルニーニョ現象は、赤道太平洋の東側(南米ペルー沖)の海面水温がいつもより高くなる現象だ。普段は貿易風(東から西に吹く風)が暖かい海水を西側(東南アジア側)に吹き寄せているんだけど、エルニーニョのときは貿易風が弱くなって、暖かい水が東側に広がるんだ。スペイン語で「男の子」「幼子イエス・キリスト」という意味で、クリスマスの時期に起こりやすいことから名付けられたんだよ。
ラニーニャ現象はその逆で、赤道太平洋東側の海面水温がいつもより低くなる現象だ。貿易風がいつもより強くなって、冷たい深層の水が表面に上がってくるんだ。スペイン語で「女の子」という意味だよ。
エルニーニョが起こると、日本では冷夏や暖冬になりやすく、ラニーニャが起こると、猛暑や厳冬になりやすいと言われているよ。海の水温のちょっとした変化が、はるか遠くの天気にまで影響するなんて、地球ってつながっているんだね(名古屋大学 – エルニーニョ)。
2026年はどうなる?
2026年の夏にはエルニーニョ現象が発生する可能性があると予測されているんだ。エルニーニョが発生すると、沖縄を含む日本では、夏の気温が平年より低くなったり、降水量が変化したりする可能性があるよ。海流と気候の関係を知っていると、ニュースの見方も変わるよね!
海流と環境問題

海流のことをたくさん学んできたね。最後に、海流と環境問題の関係について考えてみよう。海流は今、地球温暖化や海洋ゴミの問題と深く結びついているんだ。
地球温暖化で海流が変わる?
地球温暖化は、海流にも大きな影響を与えているんだ。特に心配されているのが、北大西洋の深層循環(AMOC:大西洋子午面循環)が弱まる可能性だよ。
どういうことかというと、地球温暖化が進むと、北極やグリーンランドの氷が溶けるよね。溶けた氷は真水(淡水)だから、周りの海水の塩分濃度が下がってしまう。すると、海水が軽くなって沈み込みにくくなる。沈み込みが弱くなると、グローバルコンベヤーベルト全体の流れが弱くなってしまう可能性があるんだ(Penn State – Ocean Circulation)。
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の報告書では、大西洋子午面循環(AMOC)は21世紀中に弱まる可能性が高いと指摘されているんだ。もしこの循環が大きく弱まると、ヨーロッパの気候が寒冷化したり、世界中の気象パターンが変わったりする可能性があるよ。
映画「デイ・アフター・トゥモロー」を知っている?
2004年のハリウッド映画「デイ・アフター・トゥモロー」は、海流の循環が止まって地球が急激に寒冷化するという話だったんだ。映画のように数日で急激な変化が起こることは科学的にはありえないけど、海流の変化が気候に大きな影響を与えるという点は、科学者たちも本当に心配していることなんだよ。
海洋ゴミを運ぶ海流
海流には、もう一つ深刻な問題がかかわっているんだ。それは「海洋プラスチックゴミ」の問題だよ。
私たちが捨てたプラスチックゴミが川を通じて海に流れ込むと、海流に乗って世界中に広がっていく。そして、5つの環流(ジャイア)の中心部分には、ゴミがたまりやすい場所があるんだ。これを「ゴミベルト」って呼ぶよ。特に有名なのが、北太平洋環流の中心にある「太平洋ゴミベルト(グレート・パシフィック・ガベージ・パッチ)」で、その面積は日本の面積の4倍以上とも言われているんだ(環境省 – 海洋ごみ学習教材)。
環流の中心は、渦の中心にゴミが集まってくるような構造になっているんだ。水面に浮いたゴミが海流に乗って渦の中に入ると、渦の中心に向かって少しずつ移動していって、そこにたまってしまう。一度渦の中心にたまったゴミは、なかなか外に出られない。これが長い年月をかけて積み重なって、巨大なゴミの集積地ができてしまったんだよ。
沖縄のビーチにも、海流に乗ってたくさんのゴミが漂着しているよ。中には、はるか遠くの国から流れてきたゴミもあるんだ。ペットボトルに書かれた文字を見ると、中国語やハングル(韓国語)が書かれていることも多いんだよ。これは黒潮や対馬海流などの海流に乗って、東アジアから流れてきたものなんだ。
自由研究アイデア:海流の実験をしてみよう!
海流のしくみがわかったところで、実際に自分で実験してみよう!夏休みの自由研究にもぴったりだよ。
実験①:温度差で海流を再現しよう
テーマ:温度差による海水の動きを観察しよう
海の深層循環は温度差で起こるんだったよね。これを家庭で再現してみよう!
用意するもの
- 透明な水槽や大きめのプラスチック容器
- お湯と氷水
- 食紅(赤と青の2色)
- 小さなコップまたはペットボトルのキャップ 2個
- 食塩
やり方
- 水槽にぬるい水(常温の水)を入れる
- 小さなコップにお湯を入れて赤い食紅で色をつける
- 別の小さなコップに氷水を入れて青い食紅で色をつけ、さらに塩を大さじ1杯溶かす
- 水槽の片側にお湯のコップを、反対側に氷水のコップをそっと沈める
- 赤い水(暖かい水)は上に広がり、青い水(冷たくて塩辛い水)は底に沈んで広がるのを観察しよう
- しばらくすると、水槽の中に循環の流れができるよ!
考えてみよう
- 赤い水と青い水はどのように動いた?
- 塩を入れないバージョンと比べて、動きに違いはある?
- この実験と実際の海の深層循環はどこが同じで、どこが違う?
実験②:コリオリの力を体感しよう
テーマ:回転する地球の上で起こる不思議な力を体感しよう
コリオリの力は目に見えないけど、体を使って体感することができるよ!
用意するもの
- 回転イス(くるくる回るイス)
- 柔らかいボール
- 友だち1人
やり方
- 回転イスに座って、ゆっくり反時計回りに回転する(北半球を想定)
- 回転しながら、正面にいる友だちに向かってボールを投げてみよう
- まっすぐ投げたつもりなのに、ボールが右にそれるのを観察しよう
- 今度は時計回りに回転して(南半球を想定)、同じことをやってみよう
- 今度はボールが左にそれるはず!
注意
- 回転イスから落ちないように気をつけてね!
- 目が回ったら休憩しよう
- 広い場所で、壊れやすいものがないところでやろう
考えてみよう
- なぜボールがそれて見えるの?
- 回転を速くしたら、それ方はどう変わる?
- 地球の自転は1日1回だけど、それでも海流に影響するのはなぜ?
実験③:ビーチの漂着物を調べよう
テーマ:海流が運んでくるものを調査しよう
海流は遠くからいろいろなものを運んでくるよ。ビーチに行って、何が漂着しているか調べてみよう!(みなとラボ – 海の流れ実験(後編))
用意するもの
- 記録用のノートとペン
- カメラ(スマートフォンでもOK)
- ゴミ袋と軍手
- メジャーまたは定規
- 地図(漂着物の出身地を調べるため)
やり方
- 海岸で漂着物を探して、種類ごとに分類しよう(プラスチック、木、ガラス、自然物など)
- それぞれの漂着物の写真を撮って、特徴を記録しよう
- 外国語が書かれたゴミがあれば、何語か調べてみよう
- 天然の漂着物(流木、海藻、貝殻など)も記録しよう
- どの方向からの海流で運ばれてきたか、地図で考えてみよう
- 季節によって漂着物の種類や量が違うか、複数回調査してみよう
考えてみよう
- 外国のゴミはどの海流に乗ってやってきた?
- 漂着物の種類で一番多かったのは何?
- 海をきれいにするために、私たちに何ができる?
沖縄周辺の主な海流と漂着ゴミの流れ
まとめ:海流は地球の「血液循環」
ここまで海流のしくみについてたくさん学んできたね!最後にまとめてみよう。
海流は、地球にとって「血液循環」のような存在なんだ。私たちの体の中で血液が酸素や栄養を運んでいるように、海流は熱や栄養分を地球全体に運んでいる。この循環が止まったら、地球の気候はめちゃくちゃになってしまうんだ。
この記事で学んだこと
- 海流とは:長期間にわたり広域で続く海水の大規模な流れ。暖流と寒流がある
- 海流の原因①:風:貿易風と偏西風が海の表面を押して表層海流を作る
- 海流の原因②:コリオリの力:地球の自転で海流が曲がり、大きな環流を作る(北半球は時計回り、南半球は反時計回り)
- 海流の原因③:温度と塩分:冷たくて塩辛い水は沈み込んで、1,000年かけて地球を一周する深層循環を作る
- 5大環流:世界の海には5つの巨大な渦(ジャイア)がある
- グローバルコンベヤーベルト:表層と深層を合わせた地球規模の大循環
- 黒潮:世界最大級の暖流で、沖縄に温暖な気候と豊かな海をもたらす
- 気候との関係:海流は地球のエアコンとして気候を安定させている。エルニーニョ・ラニーニャは海流と大気の相互作用
- 環境問題:地球温暖化で海流が弱まる可能性、海洋ゴミを運ぶ問題
海流は目に見えにくいけど、地球の環境を支えるとても大切な存在だよ。沖縄の美しい海も、黒潮という偉大な海流のおかげで存在しているんだ。
みんなが次に海を見るとき、「この海の水はどこから来たんだろう?」「この水はこれからどこに流れていくんだろう?」って考えてみてほしい。目の前の海は、地球全体の大きな循環の一部なんだ。海の水は世界中つながっていて、約1,000年かけて地球を一周している。そう思うと、海がもっと不思議で、もっと大切なものに感じられるんじゃないかな。
参考文献
- 気象庁 – 海洋の循環
- 気象庁 – 黒潮
- 気象庁 – 日本近海の海流
- 国立環境研究所 – 大気と水の循環
- JAMSTEC – 海流予測プロジェクト
- JAMSTEC – 黒潮親潮ウォッチ
- JAMSTEC – エルニーニョコラム
- 海上保安庁 – 日本近海の海流
- 環境省 – 海洋ごみ学習教材
- JAXA – 海中天気予報
- NOAA – Ocean Currents
- NOAA – Thermohaline Circulation
- NOAA – What is a Gyre?
- NOAA – Boundary Currents
- NASA – Thermohaline Circulation
- National Geographic – Ocean Gyre
- National Geographic – Ocean Conveyor Belt
- Britannica – Ocean Current
- Britannica – Thermohaline Circulation
- UC Berkeley – Ocean Circulation
- Penn State – Ocean Circulation
- Encyclopedia of the Environment – Ocean Circulation
- Woods Hole Oceanographic Institution – Currents, Gyres, Eddies
- 東京大学 地球惑星物理学科 – 海洋
- 東京大学 海洋アライアンス – 海のトリビア
- 日本海事広報協会 – 海流
- 日本海事広報協会 – 日本近海
- 学研キッズネット – 黒潮
- スペースシップアース – 海流
- スキューバモンスターズ – 海流
- みなとラボ – 海の流れ実験
- みなとラボ – 海の流れ実験(後編)
- 名古屋大学 – コリオリの力
- 名古屋大学 – エルニーニョ
- キッズ日本海学 – 海の秘密
- 琉球新報 – 黒潮
- Wikipedia – 海流
- Wikipedia – 黒潮
- Wikipedia – コリオリの力
- Wikipedia – Ocean Current
- Wikipedia – Thermohaline Circulation
海の色はなぜ青いの?光と水の科学
みんなは海に行ったことがあるかな?沖縄の美しい海を見たとき、「どうして海はこんなに青いんだろう?」って不思議に思ったことはないかな?海の水をコップに入れてみると透明なのに、海全体を見ると青く見える。これってとっても不思議だよね!
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