今日本に求められているのは、日本のDNAを磨き、”日本型グローバル”を目指すことが 真のグローバル化への道 。
それは決して海外に行かなければ磨くことのできない道ではありません。
まずは身近なところ、できるところから始められることなのです。
グローバル教育とは
グローバル教育と聴いて何をイメージされるでしょうか。
英語を使いこなす能力を高めることをイメージされる方も多いのではないでしょうか。
グローバル教育において一般的な目的は
- 世界的な視野を促すこと
- 多様なテーマを通して世界規模で物事を考える力を伸ばすこと
とされています。
この2つの目的のために具体的にどのようなことが必要になるのでしょうか。
グローバル教育において大切なこととして、グローバル教育研究所の渥美育子理事長 は次の力が大切だとおっしゃっています。
- AかBのどちらかが正しいということではなく、AとB二つの対立軸を設定して全体最適で考えられる思考力
- 世界73億人の多様な価値の存在を認知する力
- マルチカルチュラルレンズ(複眼)で相手を理解し、自ら発信していく力
その上で、今日本に求められているのは、日本のDNAを磨き、”日本型グローバル”を目指すことが 真のグローバル化への道である とおっしゃっています。
グローバル化というと、ともすれば、日本的なものを捨てて、世界標準に合わせるという一辺倒になり勝ちですが、そうではなく、日本の持つ伝統や価値や日本人としてのアイデンティティを大事にして、それをグローバルな世界へ高めてゆくことこそが日本人である私たちが大切に育むべき道だということです。
海外旅行?海外移住?
そうした力を育むためにはどうしたら良いのでしょうか。
日本以外の国や人々、文化に触れるという意味で、海外旅行や海外移住は非常に有効な手段でしょう。
ただ、海外旅行や海外移住の他に、もっと身近にこうした機会を得ることはできるんです。
なぜなら 、今日本には多くの外国人が旅行者や移住者として来日しているからです。
毎月約300万人( 独立行政法人 国際観光振興機構 より)の外国人が日本を訪れ、 在留外国人数は273万1,093人 (平成30年度末 法務省入国管理局 発表)にのぼります。
海外旅行に行かずとも、これだけの外国人がこの「日本」の中にいるのですから、彼らと交流をするところから始めるというのはいかがでしょうか。
もちろん、その土地に行かないと味わえないことは山のようにありますし、海外に実際に身を置くことで、気づけることや身に着く視座というのも大いにあります。
ただ、海外に行く機会を待たなくても、日本の中で、同じ地球に暮らす、言語、文化、習慣、考え方などの異なるさまざまな人達との交流は、単なる「国際交流」という枠を超えた「グローバル教育」の一端を十分に担うのではないでしょうか。
地元の市区町村ウェブサイトで国際交流イベントをチェック
市区町村によっては国際交流課などを設置し、外国人と交流できるイベントを実施している地域もあります。
沖縄県の浦添市には JICA 沖縄があります。そこでは定期的に様々なイベントが行われており、 先日我が家も JICA 沖縄×浦添市国際交流協会のイベント
”スポーツで国際交流しよう 2019 / Sports Exchange Event 2019”
に参加してきました。
このイベントに参加したメンバーは、私が会話しただけでも、キルギス、カンボジア、ギリシャ、ペルー、南アフリカ、韓国、中国から日本へ来ている方々で 、JICA の研究員の方々だけでなく、留学生や移住してきていらっしゃる方々も参加されていました。
短い時間の中ででも、様々な国から来ている方々と一緒になって、玉入れをしたり、障害物リレーに取り組んだり、綱引きをしたり、作戦会議をしたり。
息子くんもいろいろな国の方々に話しかけてもらったり、遊んでもらったり。
イベントに参加した際にJICAの食堂OICは一般開放されており、是非遊びに来てくださいというメッセージもいただきました。
世界各国のお料理を研究してメニューに加えているそうですよ。
こうした市町村主催の国際イベントだと、参加メンバーも日本に興味を持って来日されている方が多く、互いに親近感を抱き打ち解けやすい雰囲気です。
また、同じ地域の子育て世代の外国人親子と知り合うことができれば、イベント後も個人的に交流を続けることができるでしょう。
それぞれの地元ではどんな国際交流イベントが行われているのか、ぜひ市区町村のウェブサイトやそれぞれの拠点に近いJICAのホームページをチェックしてみてください。
最初の一歩
「英語を学ぶ」とか「その国の文化を学ぼう」とか「グローバルな物の見方を身に着けよう」ということも大切ですが、それと同じくらいに大切なことは、いろいろな国の様々な人達と一緒に時間を過ごすことではないでしょうか。
一緒に過ごす経験や体験から「コミュニケーションを取れるようになりたい」「相手のことを理解したい」「もっといろいろな世界や価値観に触れたい」というニーズも生まれてくることでしょう。
身近なところに「グローバルな世界の入り口」はあります。
身近にある世界と繋がっているグローバルな世界の扉を開いてみてはいかがでしょうか。
著者プロフィール
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アパレル、ブライダル業界を経て、約8年間大手通信会社の人事総務業務に従事。
その後米国CCE,Inc.キャリアカウンセラーの資格を取得し独立。
また、パーソナルカラリスト、司会、MCなどの経験を活かし、女性支援プロジェクトに参画し、女性のためのスクールの企画運営に携わる。
2011年10月に新たな機会を得てライフスタイルを重視する生き方へシフトチェンジをし、2012年に大好きな沖縄へ移住。
2014年結婚し、2016年に男児を出産。
産後も自分のミッションに基づき、素晴らしい仲間と共に、仕事、ボランティア活動を通して世の中へ価値を届けることに尽力。
2019年”今の子ども達がリードする未来の地球は今よりも美しい世界”というビジョンの元、”地球となかよし”をテーマにプロジェクトを始動。
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